2008年07月31日

デノミ

ここ最近ムガベ大統領の行き過ぎた独裁政治で問題になっているあのジンバブエが明日8月1日付けでデノミを行うようですね。

デノミと言うのは通貨の単位を変える事です。

たとえば、日本におけるデノミ議論としては、今の100円を1円にしようというものがあります。

いまいち日本のデノミ議論の利点は分かりませんが、たぶん、1ユーロ=1.5ドル=0.75ポンド=160円だと、どうも日本円が弱そうなイメージがあるからですかね。もし、100円が1円になると、1ユーロ=1.5ドル=0.75ポンド=1.6円と見た感じ同じくらいに見えます。

まあ見栄えは良くなりますが、自販機やATMなど、硬貨や紙幣を認識する機械を全部作り替える事になるので相当混乱するでしょうね・・・


ただ、日本では現実味の今一ないデノミですが、ジンバブエでは少し状況が違います。

一月くらい前の新聞に載っていたのですが、ジンバブエの今年のインフレ率は2200000パーセント、つまり、1年で物価が22000倍になったということです。

150円のペットボトル飲料が1年で330万円になったということです。事実です。

しかも、インフレは今年だけではなく、結構な期間続いているようで、
ジンバブエ政府は既に億単位の通貨(1000億など)を発行してきましたが、とうとう耐えられなくなり、デノミを行って貨幣の数値を正常な値に戻す事にしたようです。

その位下げは100億分の1・・・

ジンバブエはジンバブエドルという通貨を使っているのですが、10,000,000,000ジンバブエドル=1ジンバブエドルとなるようです。

先週発行されたばかりの1000億ジンバブエドル=10ジンバブエドルとなります。今のところ、1000億ジンバブエドル札ではパンが2斤しか買えないとか。

ちなみに、この1000億ジンバブエドル札、ネットオークションにかけるとその珍しさから日本円で7〜8千円とか・・・日本でもパンが50斤は買えそうです。

まぁそれが、明日からは10ジンバブエドルになるようです。


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2008年07月30日

サブプライム問題が地球を救う

最近思うんです。サブプライム問題が地球を救うんじゃないかって。

というのは、サブプライム問題でアメリカを中心とした各国の景気が悪くなり、消費が低迷しますよね。そうすると、大量消費の人々が節約するんで、生産量も減りますし、ゴミなども減りますよね。そうすると、生産にかかる材料や燃料が減り、ゴミを処理するための燃料も減り、ゴミによる環境への悪影響も少なくなる事になります。

そして、株安を嫌がり、また、米国の利下げで手元に余った資金が資源(金属や原油など)に流れ込み、実際の需要以上に資源価格が上がります。そうすると、各企業は経費削減を行い、また、新しい太陽光発電技術など原油などに頼らない次世代エネルギーの技術開発や大型発電施設の建設へ動きます。更に、消費者も省エネ製品を多く購入し、また、遠出を避けるなどガソリンや電気などの燃料使用量も減ります。

これは諸々地球温暖化防止の対策と一致しますよね。

これまでなかなか実現しなかった色々な事が実現しています。

人間、厳しい経験をしないと成長しないと言いますが、国や世界も同じなんですね。実際に厳しくなると人間はあの手この手を駆使して生き延びようと頑張ります。まぁ切羽詰まらないと何もしないとも言えます。

原油高は必ずしもサブプライム問題のみが原因ではありませんが、この苦しみの連鎖により、太陽光発電や風力発電が一般化し、また、新しい技術もどんどん開発され、製品でも低燃費の自動車や省エネ家電が主流となり、更に燃費のいいエネルギーを食わない製品が開発されていくでしょう。

まぁこれだけで地球温暖化は解決するとは思えませんが、このサブプライムローン問題をきっかけに、世界がよりエコな方向に進んでいるように私には見えます。

あとは、この厳しさに本当に耐えられない人たちなどへの支援などが課題ですかね。
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2008年07月27日

記事の修正

実は、この1〜2週間ほどで、3割くらいの記事を修正しました。まぁ実際に修正したのはその半分くらいですが。リンクを書き換え、図を張り直しています。

今のところ、2005年7月分までが終わりました・・・ってまだ3年前まで、大学の2回生の頃です。

というのも、その当時は暇だったのか月に40以上のペースで更新しているんですよね・・・今ではあり得ない状況です。2006年分からは頻度が落ちてきています。

ただ、問題は、ここから先は写真が増えてくると言う事ですかね・・・図やリンクは探してきたり書き直せばいいですが、写真は自分のデータを探してこないといけないので。引っ越しのごたごたで微妙に写真が残ってない気がするんですよね・・・

まぁのこり3分の2もできるだけ早いうちに書き換えたいと思います。
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2008年07月21日

神武東征

ご存じない方も多いかもしれませんが、日本の初代天皇である神武天皇(神話上の天皇)は日向国、今の宮崎県の生まれです。

古事記によると、神武天皇(当時皇太子)は兄の五瀬命と日本の統治について話し合い、日向を出て東に向かう事を決めたそうです。

その後、大分から瀬戸内海に入り、海沿いに移動し、近畿(大阪)に攻め込んだそうです。しかし、大阪での戦いで敗れ、兄の五瀬命が深手を負ってしまいます。神武天皇は、太陽の神(天照大神)の子孫である我々が太陽に向かって(東向き、つまり、岡山方面から大阪に向かって)攻め入ったのが間違えだったと考え、南の紀伊国(和歌山)から近畿に入る事にします。負傷した五瀬命は紀伊で亡くなってしまいます。

神武天皇は伊勢の方に回り込もうとしたのですが、途中で難破し、熊野を越えることにします。熊野の山中を八咫烏の案内で越え、大和に入ります。そして、今度や戦いに勝ち、大和を平定し、神武天皇として即位し、朝廷を築く事になります。

もちろん、神話上の話で、実際に天皇家が九州から近畿に入ったと言う証拠はありません。神武天皇自体、存在したか定かではありませんし。

ただ、神話があるからには何か理由があるはずです。どうしてこういう話になったのか、どういう学説があるのか私はよく知りませんが、そういう事を考えるのも面白いでしょうね。
posted by new_world at 23:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本の歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

毛虫にさされたら

毛虫がでる季節になってきましたね・・・嫌な季節です。

まぁ今はあまり縁のない毛虫ですが、中学〜高校の頃に住んでいた父方の祖父の家(今の実家)の庭には木がたくさんあったので、結構毛虫がいました。さされた事はなかったですが。

実家では二月に一回くらい消毒をしているのですが、消毒の後には相当落ちてきますね・・・

ところで、毛虫にさされたとき、どうしますか?

最初に手に取る道具は「ガムテープ」だそうです。

毛虫の毒針(毛)を取り除かないといけないんです。毛虫の毛は蜂の針と異なり、とても小さく、また、もろい物も多いようです。そのため、ピンセットではなく「ガムテープ」が最適だとか。また、毒針毛を取り除く前にこすってしまうと、バラバラになって取り除くのがかなり困難になるそうです。そして、一体に毒針毛が広がって、かなり広い範囲がかぶれてしまう事になります。

なので、毛虫に刺されたら、ガムテープを探してください。

そして、すぐに流水(+石けん)でしっかり洗って下さい。
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2008年07月20日

中国の交通規制

8月8日に五輪開幕を控えた中国が、北京において7月20日から9月20日の間、日本ではなかなか考えられない交通規制を行っています。

それは、ナンバープレートの末尾の数字による交通規制。

道路を走れるのは、奇数日には末尾の数字が奇数の車だけ、偶数日には偶数の車だけ・・・本当に、今の北京ではそうなっているそうです。警察があちこちで監視しているとか。

ただ、まぁ、緩衝時間としてか、午前0〜3時までは両方走れるらしいです。

確かに、こうすれば、車の数は相当減るのでしょうけど、本当に問題ないんですかね・・・。

さすが、中国です。
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2008年07月15日

霊長類の生息域とヒト

以前、ヒトの生物学的な特徴について書いた事があります。

その際にも書きましたが、ヒトの持つユニークな特徴の一つとしてその広大な生息域があげられます。

特に、本来熱帯の生物である霊長類の一種であるヒトがこれほど広い生息域を持つ事自体が特異なんです。

人間の生息域は、ヒト以外の霊長類の生息域(下図)の倍はあります。

ヒト以外の霊長類の生息域

新しい環境に進出する場合、通常の生物は遺伝子を頑張って頑張って数百、数千万年という時間をかけて変化させ体を新しい環境に適応させていきますが、ヒトは、火や衣服、住居などの様々な道具を用いる事で自分のさらされる環境を自分が生きられるように適応させます。そのため、数万年と言うあり得ない速さで世界中に広がり、しかも、遺伝的な変異がほとんどなく、アフリカのヒトと南アメリカのヒトは同種です。

しかも、ヒトは道具を使う事で移動能力すらあげています。

ガラパゴス諸島にほ乳類がほとんどいなかったように、通常、体温維持が必要なほ乳類は広い海を渡る事ができません。

ところがヒトは、食べ物を積み込んだ船をコントロールする事で、大海も横断する事ができるのです。


また、ヒトは言葉と言う、言わば第二の遺伝子を持っています。

通常の生物が、偶然の突然変異によって情報を残していくのに対し、ヒトは、自ら生み出した言葉によって複雑な情報を難なく周囲の仲間や子孫に伝える事ができます。ある種の遺伝と言えると思います。

学校教育がその最たるものですね。必要となる基礎的な情報を集中的に伝えるヒト独自の重要なシステムです。

言葉による情報の共有によって更なる効果も生み出されます。

単に情報を伝えるだけではなく、ある個体が優れた改良点を発見した場合、それを周囲に伝える事で、全体の水準を上げる事ができるのです。

科学技術などを例に挙げるとわかりやすいですね。

新しい優れた発見も、たった一人の優れた個体が見いだす事ができれば、人間はあっという間にそれを共有し、子々孫々伝えていく事ができるのです。

このように、ヒトは情報を共有し、それを高め合う事で相乗的に進歩してきたのです。


ヒトが特別な存在と言う訳ではないですが、ヒトにはこんなにも優れた能力が備わっているのです。

ただ、これはヒトの持つ特徴であって、他の生物には他の生物独自の特徴を持っています、ヒトが最も進化した生物だと言うのは明らかな誤りです。ただ、ヒトが極めて弱い存在だと言う偏見も間違っています。

ヒトは一つの生物種、それ以上でも以下でもありません。
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2008年07月12日

冷蔵庫で部屋を冷蔵?

電車の中で間違った認識をされている方がいたのですが、冷蔵庫を開けっ放しにしても、部屋が冷える事はありません。

冷蔵庫はヒートポンプという「熱を移動させる機械」なので、冷蔵庫を明けっ放しにしていても熱の移動が起きるだけで部屋の温度は冷蔵庫が使用した電気分だけ上がるだけです。まぁ開けた瞬間は中の冷気が広がるので少し冷えるかもしれませんが。

同じヒートポンプであるエアコンで街が冷えないのと同じ原理です。



ヒートポンプと言うのは冷蔵庫、冷凍庫、エアコン(冷暖房)以外にも色々と使われている技術で、たとえば、今はヒートポンプを用いて外気の熱でお湯を沸かす機械もあります。

つまり、気温でお湯を沸かす訳です。

有名な商品としてはオール電化住宅などで宣伝されている『エコキュート』(関西電力の商標)という電気給湯器(自然冷媒ヒートポンプ式電気給湯機)があげられます。

エアコン暖房と同様に外気が冷たい寒い環境では使えません。(エアコンについては以前書いた事があります。)
posted by new_world at 11:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 科学の雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

海外旅行の期待と満足

新聞に日本人の海外旅行における旅行前の期待度と旅行後の満足度を比較した統計が出ていました。国土交通省が野村総合研究所に依頼して3000人の旅行者から期待度・満足度を100点満点で評価してもらったそうです。


そして、その結果は・・・期待度平均71.5に対し満足度平均が67.7

つまり、全体的に日本人は海外に対して求めるレベルが高く、比較的海外で“がっかり”される方が多いようです。

ちなみに、その調査で期待度と満足度の差が一番大きかった最も“がっかり”な旅行地に選ばれたのが、フランスと中国だったそうです。

まぁフランスは、満足度は言うほど低くないのですが、なんといっても期待度が一番高かったようで・・・フランスも人間の国ですからね。

一方、中国は、期待度で既に平均より低かったのですが、満足度はもっと低かったそうです・・・
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2008年07月11日

どんたくは日曜日?

最近知ったのですが、「どんたく」って「日曜日」って意味らしいですね。

オランダ語の日曜日のなまったものらしくて、日曜日が転じて、休日と言う意味で用いられるようになったようです。

半休を意味する「半ドン」もこれが語源です。


ちなみに、博多どんたくは現在「憲法記念日」と「みどりの日(2007年より名称変更)」に行われていますが、当たり前ですが、この祝日は戦後にできたものなので、博多どんたくが今の時期に行われるようになったのは戦後です(正確には憲法が施行された翌年からで、祝日になったのもその年からです)。

戦前は他の祝い事の日にあわせて行っていたようです。
posted by new_world at 05:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 言葉や文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月07日

シンジケートローン

協調融資と新聞では表現されていましたが、シンジケートローンと言う融資の仕組みがあります。今回はシンジケートローンについて軽く説明します。

名前が表す通り、協調して融資する融資形態です。

アレンジャーと呼ばれる代表の金融機関(主幹事)が多数の金融機関を取りまとめ(シンジケート団の形成)、多数の金融機関が1つの契約で企業に融資する融資形態で、企業にとっては複数の金融機関から別々に借りる手間が省け、また条件も一定となり、銀行にとっても大型案件のリスクを分散する事ができます。

加えて、シンジケート団に新規取引金融機関を加える事で、企業と金融機関の新しい関係の構築もできます。

様々な場面でこのシンジケートローンは用いられているのですが、多額の資金が必要な企業買収や大型の設備投資などに用いられる事が多いようです。

シンジケートローンは現在、企業にとっては社債と並ぶ重要な資金調達手段となっています。

欧米、特にアメリカとイギリスで盛んに行われていたのですが、ここ数年は邦銀の躍進が目立ち、08年1〜6月期では、欧米がサブプライム問題の影響で軒並み(投資額が)数十%の下落となり、56%上昇の日本がイギリスを抜いて世界2位の規模となりました。同時に、邦銀のアレンジャーとしてのランキングも、三井住友銀行が世界5位、みずほが7位、三菱UFJが9位となっています。

邦銀は欧米の銀行に比べサブプライム問題の被害が小さく、貸し渋るほど状況が悪化していないので、欧米の金融機関が貸し渋る中、比較的安定した財務基盤をてこに海外へ積極的に攻勢をかけています。

みずほのメリル支援や三井住友のバークレイズ支援なども行われましたし、どこまで続くかは分かりませんが、日本の金融機関の世界への影響力が少しずつ回復しているように感じます。
posted by new_world at 23:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 政経な話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月06日

サイトカインストーム〜新型インフルエンザで若者が倒れる?〜

私も詳しい事は知らないのですが、H5N1型のインフルエンザウイルスの人への感染においてサイトカインストームと呼ばれる症状が確認されているそうです。

サイトカインについては何年か前に説明した事がありますが、マクロファージから分泌されるある種の伝達物質の総称です。

炎症について簡単に振り返っておきますと、マクロファージが病原体を飲み込むとサイトカインやロイコトリエンなどの炎症を引き起こす物質を産生します。

炎症と言うのは、血管の拡張とそれによる血流の増加と血流速の低下、血管壁の内皮細胞の活性化による白血球を接着する分子の発現、そして、血管壁の内皮細胞同士の結合の低下による血管透過性の亢進による血液中の液体や蛋白の組織への移動、の大きく分けて3つの過程により生じます。これにより免疫物質・細胞の動員、物理的な障壁の形成、そして、修復の促進が行われます。また、痛みを発する事で患部を示し、固定させる働きもします。



サイトカインストームと言うのは、サイトカインが過剰に産生されることでこの炎症反応が過度に生じて起きるもので、高サイトカイン血症とも呼ばれ、敗血症の一部にもサイトカインの過度の産生によるものがあります。約100年前のスペイン風邪でも多くの若者がサイトカインストームによって命を落としたとされています。

現在トリからヒトへの感染が確認されているトリインフルエンザにおいても同様の反応が見られるようで、トリインフルエンザの死者は確定数で385名が感染し内243名(63%)がなくなっているそうですが、その中でも若者の占める割合が高いようです。

もちろん、若者が感染しやすい環境にあったとも考えられますが、ヒトからヒトへの感染は確認されていないので学校などにおける集団感染はなく、若者が極端に感染しやすい環境にあったとは言えません。

もし、これがヒトからヒトへの感染の段階へウイルスが進化した場合、同様に若者が多く倒れる可能性が示唆されています。必ずそうなると決まった訳ではないですが、可能性は高いのです。

自分が健康だからと、新型インフルエンザを甘く見るのは危険なのです。
posted by new_world at 13:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 生命の科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

新型インフルエンザの恐怖

ここ数ヶ月、新型インフルエンザの話題が新聞などで多く見られます。流行の予測や対応策の効果、あとは事前対策についてなどです。

インフルエンザの感染予想自体は不可能に近くて、感染力、致死率、発生地、季節、あとは各国の対策の効力などかなり多くのパラメータがあるので、感染予想のデータとしての正確性はほとんどないと思います。ただ、世界で相当数、多い場合、十億人近くが感染するとさえ言われています。たとえば、1918年の新型インフルエンザ(通称スペイン風邪)では世界の2〜3割のヒトが感染したとされます。現在の人口は66億人なので、2割でも13億人です。

現在、いわゆるトリインフルエンザはトリ→ヒトへの感染までしか確認されていませんが、その致死率は60%とされています。今の段階ではヒトからヒトへは感染しないので大流行はしませんし、また、この致死率では感染者がほとんど死んでしまうので大流行は不可能です。大流行するためにはヒトから人への感染が必要で、致死率もある程度低くなるとされています。

日本政府は日本国内での感染者数は最悪で総人口の25%、入院患者は最大で200万人、死者は最大で64万人と想定しているようです。ただ、さきほど述べた通り、インフルエンザウイルスの性質や発生季節により感染力も致死率も違いますし、現在立てている対策の有効性も未知数なので、これより大きくなる可能性も意外と小さくなる可能性もあります。


日本に限らず、世界の先進国を中心に新型インフルエンザの事前対策が進んでいます。事前対策には大きく分けて2つあります。一つはプレパンデミック(大流行前)ワクチン、もう一つは抗ウイルス薬の備蓄。

プレパンデミックワクチンは現在のトリインフルエンザウイルスから作成したワクチンで、新型インフルエンザがトリインフルエンザの特徴を残していればある程度の効果があるとされるワクチンです。

日本でも医師や検疫所職員における臨床試験が8月から始まるようで、安全性が確かめられた場合、来年には医師や警察など優先すべき職業従事者(約1000万人)に対するワクチン接種を行う予定だそうです。

もう一つ、タミフルやリレンザなどの抗ウイルス薬の備蓄も各国で進んでいます。日本の場合、既に総人口の23〜25%の備蓄ができているそうですが、更に多くの備蓄を確保する方針が出されています。



ただ、このプレパンデミックワクチンにしてもタミフルにしても本当に効果があるかは未知数です。たぶん、全て全くダメと言う事はないと信じたいですが、一番重要なのは実際に発生してから作るワクチンでしょうね。

ただし、現在の技術力・生産能力では全国民へのワクチンが製造するのに1年半かかるようです。これに対し政府は、これを半年にするという目標と立てています。

6ヶ月もかかるのなら流行に間に合わないのではないかと思われる方も多いでしょう。

まぁ間に合わないかもしれません。

ただ、現行の対策がある程度の効果を発揮すれば、国内への侵入を一定期間足止めする事ができます。

現行の対策としては、「発生地域を隔離し、集中的に対策を行う」というものがあります。

たとえば、ある国のある地域(東南アジアが有力視されています)で新型インフルエンザの誕生が確認された場合、その地域を隔離し、そこからウイルスを外へ出さないように徹底的に対策を講じると言うものです。ヒトの出入りを封じ、優先的にワクチンや抗ウイルス薬をできる限り投入し、ウイルスの拡散を防ぐと言うものです。

もちろん、ヒトの出入りを完全に防ぐ事は不可能なので、これで根絶やしにするのは不可能ですが、拡散を遅らせる事はできるかもしれません。


ただ、問題もあります。

発生地として有力な地域が南アジア・東南アジアと言った途上国だと言う事です。

途上国は資金面で事前対策を進める余力が無いんです。事実、タミフルの備蓄は先進国でばかり進み、ワクチンの開発力も先進国が圧倒的です。

つまり、対策が進む地域と発生予想地域が異なる訳です。

先進国による途上国への抗ウイルス薬の支援やプレパンデミックワクチンの提供などが今後も進むと思いますが、インフルエンザの拡散を防ぐためにも国際協力は絶対に必要です。

ウイルスの進化はかなり速く、いつ新型のインフルエンザウイルスが誕生するか分かりません。世界規模の対策が求められているんです。


私たち一般市民にできる事はそれほど多くないでしょう。ただ、新型インフルエンザの危険性を理解する事は重要でしょうね。

まだ起きていない災害に対する意識の低さはどうしようもないですが、この新型インフルエンザはある意味大震災より危険です。

新型インフルエンザは、最悪の場合、大都市直下型地震レベルの被害者・死者を出す災害とみなすべきです。

しかも、地震と違い被災地域は地球規模です。

自分には関係ないとは言えないんです。

特に、若い人が危険だと言われています。

1918年のスペイン風邪で最も高い致死率を出したのは乳幼児と20代〜30代です(ほぼ同じレベルの致死率)。一番低いのは10歳前後の子供で、あとはお年寄りも低い致死率でした。

スペイン風邪(日本)死亡率統計.png

通常の風邪とは異なる分布をとったのです。

これは、次回詳しく書く予定ですが、免疫系の暴走が原因とされています。

サイトカインストームと呼ばれる現象です。

免疫系が健全であればあるほど重症になると言う事です。

つまり、日頃健康な人がどんどん倒れる事になります。

ヒヤヒヤしている子供(を持つ親)やお年寄りよりも、自分は健康だから新型インフルエンザなんかには負けないと思っている若い人が危ないんです。
posted by new_world at 01:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 科学な話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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