2009年11月30日

お医者さんは風邪を引かない?

研修医をしている友達から興味深い話を聞きました。

病院に勤めている人は常に病原菌にさらされている為、免疫が通常の人よりも強くなっていて、医学研究のコントロール実験(※)として使えない。


本当かどうかは知りませんが、確かに常に病原体にさらされていると色々な免疫を獲得できそうです。直接的に接して強く感染すると発症してしまうものも、マスク経由や空気を浮遊しているもの等、間接的に薄い状態でされされると弱い感染で発症せずに色々な免疫を獲得できそうな気がします。天然のワクチン・・・は言い過ぎですが。

抗生物質などにさらされ続けて生まれる耐性菌の逆ですね(笑)

内科の開業医の先生などは毎日何十人も風邪の人に会っているのに、お医者さんが風邪で病院が休み、という事態は聞いたことがありません。

私なら三日で寝込む自信があります。

新型インフルエンザで医療関係者が倒れるって言う話をたまに聞きますが、そもそも、一つの病院に30人も40人も新型インフルエンザの感染者がいるのに感染しない方が奇跡なような気がします。

幼稚園〜小学校の子供は、既に約50%が感染したと言われていますし、ほとんど体は大人に近い高校生でも3割近くが感染しています。

そういう状況でも病院がお休みにならないのは、医者や看護士が病気に強いからかもしれません。

まぁでも、いくら豊富な免疫コレクションをお持ちの医療関係者でも、新型インフルエンザは未知の病原菌なので、感染しないはずがありません。

なので、医療関係者があまり感染しないのは、単に意識が高いから、と言えるかもしれません。



※コントロール実験
コントロールと言うのは、ある意味実験の中で最も重要なもので、実験の「ものさし」となるものです。一般に、「何もしていないもの」をコントロールとします。(既に結果が分かっているものを用いることもあります。)

たとえば、新薬の実験では、薬を投与した個体に対し、「薬を投与していない」個体がコントロールとなります。

また、遺伝子に変異を入れたものの機能を解析する場合は、「変異の入っていないもの」をコントロールとします。

中学校の理科等では、「対照実験」などと言っていた気がします。オオカナダモの光合成や呼吸を確認する為に「オオカナダモを入れていない試験管」を用意したり・・・これがコントロールです。


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2009年11月21日

地球照 Earthshine

月の地球照ってご存知ですか?
地球が反射した光が月に映り、太陽で照らされていない部分がうっすら光ってみるものです。

下はさっき撮った写真で、ちょっと分かりにくいですが、うっすら丸く見えています。
地球照.jpg

これは、三日月よりも小さい月の時によく見えます。
地球照が三日月でよく見えるのは太陽光の反射部分が小さく月が暗くて暗い光がよく見えると言うのもありますが、月が三日月に見える時に月では地球がほぼ“満月”に見えているため多くの地球反射光が月に降り注いでいるためです。

地球が満月の時は月からは地球が“新月”、地球で新月の時は月からは地球が“満月”に見える訳です。

今日は月齢4なので、今頃月では地球が月齢でいう19くらいに見えているんでしょうね。まぁ月に比べると相当明るいでしょうけどね。

地球の半径は月の4倍ありますので、面積は16倍になります。しかも、地球は月の4倍くらい光を良く反射するそうなので(雲とか海とかがほとんどですからね)、実際は60倍以上の明るさと言うことになりますね。

満月の時でも結構明るく感じますので、月の上で地球が丸く見えていると相当明るく感じるはずです。

それが見えているのが「地球照」なんですよね。

ただ「薄く光っている」と思うのではなく、どうして光っているのかを考えるとなかなか面白いものです。
posted by new_world at 19:32| Comment(4) | TrackBack(0) | 地球の科学・暦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月14日

インフルエンザ流行レベルマップ

インフルエンザが流行期を迎えています。
ついに私の職場でも同期が1人倒れました。木曜の20時過ぎに「熱っぽい」と訴え、職場の体温計で測ったら38℃あり、帰宅。翌日、39℃まで上がり、検査の結果、インフルエンザということで、お休みでした。

子供がインフルエンザという人は結構沢山いたのですが、大人の世界では一部屋に、しかも、朝から晩まで150人詰め込まれていても案外大丈夫なんだなぁと思っていたら、独身の同期が倒れました。倒れた同期は38℃になるまで職場にいたので、週明けが少し心配です。

ところで、国立感染症研究所が公表しているインフルエンザ関連情報に「インフルエンザ流行レベルマップ」というものがあります。

これは、最近ではニュースでもおなじみの「全国5000の医療機関に受診した患者数から計算される全国の感染者は・・・」が載っています。

たとえば、直近の2009年第45週(11月2〜8日)については、要約すると

1.定点医療機関における報告数
定点医療機関におけるこの1週間の患者報告数は32.76で前週比-0.52とやや減少。
ただし、第45週は祝日により診療日数が前週よりも少ないため、報告数もその影響を受けている可能性がある。

2.推計患者数・累計患者数
全国の1週間に受診した患者数を推計すると 約153万人
第28週以降(7/6〜)の累積推計患者数は 738万人

3.都道府県別流行状況
現在、流行度合が高い都道府県は、
 愛知県(53.19)
 秋田県(50.64)
 滋賀県(50.06)

 福岡県(48.73)
 宮城県(46.24)
 大分県(45.78)
 香川県(42.11)
 新潟県(40.52)
 石川県(40.10)
 青森県(38.92)の順




また、上記のような文章による説明の他に、流行の状況について、日本地図で流行状況が色分けされたものがあります。



これが、週ごとに作成されているのですが、流行地って月ごとでも若干変わっていて、
一医療機関あたりの患者数は、9月頭(第36週)は沖縄が断トツで流行していましたし、10月頭(第41週)では北海道が頭一つ出ていました。ところが、11月頭(第45週)では沖縄も北海道も10位以内には入っていません。
1.第36週(9月初頭):沖縄で流行
第36週(沖縄).png 
2.第41週(10月初頭):北海道や都市部で流行
第41週(北海道).png 
3.第45週(11月初頭):全国各地で大流行
第45週.png


亜熱帯の沖縄、亜寒帯の北海道と気候の特徴もあるのかもしれませんが、大流行すると一通り感染してしまうので一旦落ち着くという面もあるのでしょう。

自分の住んでいる地域がどのような状況にあるのかを認識しておくことは大切です。まぁいつも万全の耐性にしておけば問題ないんでしょうけどね。

posted by new_world at 20:15| Comment(4) | TrackBack(0) | 日常生活(日記) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月07日

世界でも、日本でも、最も栽培されている野菜

世界でも日本でも一番栽培されている野菜の中の野菜は・・・トマトです。(生産額ベース)

確かにヨーロッパ等ではトマトは様々な料理に使われていて、たまに投げられたりもして、極めてメジャーな野菜なのかもしれませんが、日本でもNo.1なんですね。知りませんでした。

ケチャップとか調味料としても結構使いますしね。

ただ、20年くらい前は、日本ではキュウリが一番(生産額ベース)だったそうです。

そのトマトの遺伝情報の概要が解読されたようです。野菜の遺伝子解読は穀物等に比べ遅れていて、ジャガイモ、キュウリに続いて3例目だそうです。

世界一のトマトですが、遺伝情報の世界ではキュウリに負けたようです。(まぁジャガイモのは主食系の植物ですので・・・)

そういえば、ハイポニカで栽培されたトマトの木の写真を見たことがありますが、トマトって一つの種から相当な数の実をつけられるそうですね。

そういった部分についても、遺伝学的にアプローチしていくんでしょうね。多収穫の遺伝的要素を付加・強化した様々な遺伝子組み換え植物を工場で栽培する、みたいな時代が案外近いのかもしれません。

そういえば、日本では嫌われ者の遺伝子組み換え野菜ですが、国外では案外受入れられているものも多く、大豆なんかはアメリカでは既に組み換えかどうかの区別も難しくなっている(ほぼ100%が組み換え大豆)と言う話を聞いたことがあります。

醤油や豆腐、納豆、味噌、あとは、きな粉や枝豆として親しまれている大豆ですが、日本で消費される大豆の70〜75%がアメリカからの輸入大豆です。

豆腐等には「遺伝子組み換えでない」と書かれていますが、正直、その他の食物で使われていて、結局私たちは結構な量の遺伝仕組み換え大豆を食べているようです。

と、話がそれました、トマトの話でした。

トマトはナスの仲間です。ちなみに、ジャガイモのナスの仲間です。
それでポマトなどという不思議植物を作ってしまった科学者がいました。あれは確か、ノーベル賞を多数出している世界有数の研究機関であるマックス・プランク研究所で出来たものだった気がします。

細胞融合によって作り出された新種の植物でした。野菜としては全く使えなかったようですが、たぶん、植物の細胞を初めて融合させた研究成果だったと思います。


まぁ話があちこち飛びましたが、私の嫌いなトマトの話でした。

生のトマトは比較的好きなのですが、トマトジュースは野菜ジュースに入っているだけで吐き気がするんですよね・・・ケチャップもあまり得意じゃありません。
posted by new_world at 12:31| Comment(2) | TrackBack(0) | その他の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月03日

世界天文年

ここ数ヶ月、夜晴れていると星をよく見ます。今晩も相当晴れていたんで、1時間以上眺めていました。

今年2009年は、ガリレオの天体観測から400年目ということで、国際連合、ユネスコ、国際天文学連合により「世界天文年(International Year of Astronomy:略称 IYA)」と定められています。

そのため、科学館・科学博物館等でも天文をテーマにした企画展示が多く行われています。

理系の端くれとして世界天文年の事は結構前から知っていたんですが、夏場に書店に並ぶ自由研究関連書籍に天文系の本が多く並んでいて、興味を持ち、上野の博物館に行ったり、お台場の科学未来館でプラネタリウムを見たり、望遠鏡を買ったり・・・と地味にはまっています。

そう、望遠鏡を買っちゃいました。

まぁ天体望遠鏡は持ち運びが大変そうだったんで、フィールドスコープの大きめのやつですが。レンズ径が80mmあって、倍率も60倍くらいあるんで、5等星が1等星くらいには見えます。木星のガリレオ衛星くらいはしっかり見えます。

住宅地の真ん中で、見上げても近くの惑星と1〜2等星くらいしか見えませんが、望遠鏡をのぞくと続々と星が見えてきます。見えないものを見ている感じで、なかなか面白いです。

あと一つ、面白い買い物をしました。ニンテンドーDSのソフトに星見用のソフトがあるんですが、衝動買いしました。(参考:星空ナビ

PSPにも似たようなソフトがあるようですが、このニンテンドーDSのソフトは、方角センサーがついていて、向けている方向の星が表示されます。難点は、画面が意外と明るいことでかね・・・せっかく目を慣らしても画面が光ってます(涙)

まぁ多少作りが荒いんで、詳細は別途調べた方がいいのですが、何となくこのあたりにこの星が、っていうのが分かるんで、私みたいな素人には便利です。

私はゲームは全くしないんで、私のDSは基本的に星空ナビ専用です(笑)


私の部屋は窓が西向きなので、今の季節、夕暮れ後は夏の星座が見えます。今日はこんなに寒いのに、夏の大三角形を見ていました。他には、同じくらいの高さのもっと南の方には木星がギラギラしていました。

23区(北端ですが・・・)の住宅地なんで、肉眼では三角形と木星くらいしか見えませんが、フィールドスコープを使うだけで全然見える星が増えて、結構楽しめるものです。

まだまだ素人も素人ですので全然ですが、少しずつ勉強していきたいと思っています。まぁいつ飽きるか分かりませんが。
posted by new_world at 22:20| Comment(2) | TrackBack(0) | 日常生活(日記) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月01日

那須茶臼岳-朝日岳

登山好きの同期に連れられて、那須の茶臼岳と朝日岳のあたりを上ってきました。

まぁ登ってきたと言っても、ほぼ山頂までロープウェーで行って、山頂付近を3〜4時間くらいでぐるっと回ってきた感じです。(アップダウンもそれなりにありましたが・・・)

普段着で行ったのですが、すれ違う人は皆まさに登山用の姿で、かなりドレスコードに違反していました。

でも、あんな岩山を登ったのは初めてでした。

那須(那須岳神社).jpg那須(崖の道).jpg那須(岩山を登る人たち).jpg那須(岩の道).jpg那須(噴煙に注意).jpg
posted by new_world at 22:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 写真の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本の犬の25%は日本脳炎に感染

2005年に副作用を理由に厚労省がワクチン接種の積極的勧奨の差し控えをした「日本脳炎」ですが、依然として日本中にウイルスは蔓延しているようです。

山口大学の調査によると、全国の動物病院にかかった犬の25%が日本脳炎に感染している(もしくは感染した事がある)ことが判明したとのこと。

特に、四国で61%、九州で47%など、西日本で高く、中国26%、近畿23%、関東17%など東に行くに連れて下がり、北海道ではほぼ0%。

また、蚊が媒介すると言う点からか、室外で飼育されているイヌの方が室内犬よりも感染率が高く、室外犬45%、室内犬8%。

今の所、蚊が媒介したイヌ→ヒト感染はないので、このデータの示す事は「イヌに近づくのは危険」ではなく、「今飛んでいる蚊もウイルスを持っていて危険」ということになります。

「今飛んでいる蚊がウイルスを持っている」ことが重要なんです。

日本脳炎ウイルスは蚊が媒介するウイルスで、感染しても1%程度しか発症しない不顕性感染のウイルスですが、抗ウイルス薬がないため、対処療法しかありません。

脳症まで進行してしまうと致死率は20%と言われ、回復しても半数に脳へ障害が残りますので、完治するのは30%程度ということになります。

現在でも、東南アジアを中心に毎年1万人以上が発症しており、ワクチン接種が開始される前には日本でも毎年1000人が発症していました。

現在は、ワクチン接種のおかげで年間数人しか発症していませんが、05年以降ワクチン接種が行われなくなった事から、これからは子供を中心に次第に増えていくと考えられます。

ただ、ワクチン接種が始まった40年前とは環境がかなり異なります。「温暖化で蚊が増える」という人もいますが、40年前と今では、空調技術の向上から建物の密閉性があがっていて蚊を屋内で見る事は少なくなっていますし、虫除けスプレーや蚊取り線香(的な物)の性能も上がっています。

なので、実際にこれから毎年1000人もの人が感染して200人が亡くなる、みたいな状態に戻る事はないと思います。

ただ、一旦発症すると2割が死亡し5割に脳へ障害が残る危険な病気ですので注意は必要です。

特に、蚊に刺されやすい小さな子供がワクチン接種を受けていないことから、幼稚園や保育園、小学校では注意が必要でしょう。子供の頃に発症して脳に障害が残ると大変です。

今後、副作用が少ないワクチンが一般化すれば、また接種が再開される場合がありますが、その場合、何年か前に大学生に蔓延して大騒動になった風疹のような「ワクチン空白世代」が生まれてしまうかもしれません。

日本脳炎はこれから確実に増えていく病気ですので、注意していく必要があるでしょう。
posted by new_world at 16:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 科学の雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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