2005年10月12日

地球の年齢V 放射年代測定A

『地球の年齢』は長くなったので、『地球の年齢T・U・V+番外(放射年代測定計算)』の4つに分けます。

放射年代測定の二つ目の記事です。

まぁ放射年代測定まで来るにはかなり時間がかかったようです。放射年代測定が発明されるまでの年代測定を簡単に紹介したいと思います。

16世紀までは様々な方法で聖書による天地創造の時期の計算が行われていました。しかし、その後の17世紀には、デカルト、ニュートン、ライプニッツ、フックなどが現れて、地球の形成や生命の誕生・歴史は、聖書のような6日間で出来るものではない、と地球の歴史を聖書と結びつけるのを戒めるようになります。科学の台頭です。

そして、18世紀になると、物理学的に(融解した金属鉄の冷却過程など)、地質学的に(化石の形成など)様々な議論がなされ、様々な『地球の年齢』が計算されました。でも、だいたい数万年〜数億年だったみたいです。

19世紀にはダーウィンが生まれ、進化論を展開し、自然淘汰の原則から、『生命の歴史は極めて長い』と主張します。まぁダーウィンはかなり計算ミスをしていて、あまり信じてもらえなかったみたいですけど・・・。

ただ、どの方法も計算方法が曖昧で、正確な値を出せるものではありませんでした。ダーウィンも『今は、地球の年齢を測定するに充分な、宇宙や地球の内部構造についての知識が今はない。』と認めています。

しかし、ダーウィンの死んで十数年後、1890年代、とうとう、年代測定の救世主が発見されます。

放射能をもつ物質の発見です。

最初は、何もしなくても写真板を感光させる『不思議な光』を発するウランであったり、同様の性質を持つ物質が、水に入れるだけで同じ重さの水を一時間で0度から100度まで熱する『脅威の物質』(ラジウム)であることが分かったりしました。

その後、放射能は様々な物質から発見されます。この放射能を持つ放射性元素が今の地球の年齢測定の道具となるのです。

この放射性元素が最初にもたらした年代測定への影響は『熱』でした。

それまでの多くの科学者が『地球の冷め方』で地球の年代を測定しようとしていました。しかし、放射性元素は「熱を生じさせる」のです。勿論、岩石への含有量はわずかですが、それが地球全体に分布していると考えるとかなりの影響になります。それにより、『地球の温度は長い間そこまで変わっていないのではないか』という考え方が生まれたのです。

まぁ実際に年代測定の鍵になったのは、そこではないのですけどね。その仮設を否定するには充分でした。




放射性元素とは、簡単に言えば、「放射線を発して別の元素に変わる元素」です。放射線はその元素同士のエネルギーの差の部分が放出されたものです。

まぁ100のエネルギーを持っていた元素が、ちょっと不安定で、一部が崩壊して、エネルギーが80の状態の元素に変わるのです。そのエネルギーの差の20が放射線として飛び出てくるのです。

しかも、放射性元素はその元素によって決まったペースで崩壊していきます。そのため、物質中の、放射性元素とそれから出来る元素の比で、岩石が出来た時期が分かるのです。

まぁ当然、『試料が一つだけなら分からないのではないか』と疑問に思うでしょう。でも、それはかなり卑怯な条件で解決しちゃいます。それについては次回に(すみません・・・時間がないもんで)。


話を戻します。放射性元素で年代が測定できることは分かったのですが、まだ問題がありました。
放射性元素は、岩石に微量しか含まれていないため、初期の実験ではなかなか正確な値は出すことができなかったのです。更に、同じ元素でも(中性子の数の違いから)放射能のある種類とない種類があり、それの識別はもっと困難でした。

その技術が確立したのが1930年代で、そのころから岩石の年代測定が活発になります。

その結果、最古の岩石は『35億年』という計算結果が出ました。(現在は40億年前の石も発見されています)

ただ、やはり、『岩石の年齢=地球の年齢』ではありません。

先ほど話したとおり、岩石の年代からでは地球の年齢は測れませんでした。


そこで、地球ではなく、他のものから計る必要が出てきたのです。

そこで月の石(←アメリカが持って帰ってきたもの)や微惑星(⇒隕石)から年代を計り、年代を測定することになったのです。


実はもう一つ別の方法がある(鉛鉱床の利用)のですが、説明が面倒なのでこれくらいで勘弁してください。





さっき、「卑怯な条件は次回に」と言いましたが、放射年代測定の計算方法について少し書こうと思います。ただ、これの説明には私の能力では数式が不可欠なので、次回に回します。



『放射年代測定@』も愚痴で始まりましたが、『放射年代測定A』は愚痴で終わらせてもらいます・・・すみません。


この、放射年代測定、授業では超おざなりな説明しかなくて、はっきり言って私は最初「こんなの無理だ」と思いました。先ほど話したとおり、「卑怯な条件」の説明がなかったんです。

質問しても「場所によって含有率が違うんだよ〜」と、答えにならない説明しかなくて・・・でも、その条件があるだけですんなり解けるんです。

自分で式を立てながら、それに気づいた時は、正直『卑怯だ』と思いましたね・・・でも、確かにそのことを昔習った記憶があります。

というか、そこ説明してよ、教官・・・って気持ちでした。

その卑怯な内容はまた次回に・・・別にもったいぶってるわけじゃないですよ、書くのが面倒なだけです。


posted by new_world at 21:35| Comment(2) | TrackBack(0) | 地球の科学・暦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして。とても興味深い内容のブログで楽しんで読ませていただいております。
地球誕生の科学的根拠には”対聖書の創世記”が欠かせませんよね。
アメリカに長いこと住んでいた、ミシガンユニバーシティの学士を持つ敬虔なクリスチャン(カトリック)の帰国子女の方と友達だったんですが、本当に真面目なクリスチャンで聖書を何度も読み返し頑なに信じ込んでいた方でした。
その方と科学の話をするのにとても神経を使ったことを思い出しました。
確か西暦556年かその前後くらいに、聖書に記載のあった”輪廻転生説”部分の削除がコンスタンチノープル会議で議決されたことを当時知っていたら教えたのになぁ〜と悔やまれてなりません。
Posted by binca at 2005年10月12日 23:38
bincaさん
一冊の本を信じきれるのは凄いと思います。私は大学のテキストでさえ時々信じられなくなります。

聖書やコーランみたいなものも結局誰かが書いたものなんですから・・・と私は思いますが、神の力を持ってすれば完璧が可能だと信じている人がいるんですよね。

「アメリカでは無宗教の人は信じてもらえない」と聞いたことがあります。でも、人間は何かしらの軸をもって生きていますから、基本的に“何も信じていない人”はいないんですよね。
それが科学だったりしても、それを批判するのはちょっとおかしいと思います。
宗教を軸にして考えている人は、「科学は完璧じゃない」とか言いますが、科学教徒(?)としては「聖書(宗教)だって完璧じゃない」と言いたいです。
私の信じる世界では、動物は進化したんですから、聖書は間違っています。

結局、考え方の違い、っていうことになっちゃうんですけどね。
Posted by new_world at 2005年10月13日 21:41
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