2005年11月30日

雌雄@ オス:メス≒1:1となる理由

オス=遺伝物質のみの小さな配偶子(精子)を多数保有する個体
メス=栄養にとんだ大きな配偶子(卵子)を少数保有する個体

オスは多数の配偶子を保有しているので、多くの子孫を残す為に、多数のメスを獲得しようとするでしょう。

一方、メスは産める個体数はある程度決まっているので、オスを選択しようとするでしょう。

多くの種においてメスがオスを選択するように出来ているのはこのためだと考えられます。

ただ、これ、メスがオスより沢山いればわざわざ選択しなくてもいいわけですよね。

その方が効率的に種の数を増やせます

二種類ある配偶子の多い方にあわせた方が有利なんです。

しかし、オスとメスの比は1:1に近いものが多いですよね。

特殊な環境に適応したものや劣悪な環境におかれたものはメスが増えたりしますが、一般的にオス:メス≒1:1です。

人間にしても、若干男性の出生数の方が多いですが、100:102〜105くらいです。

これは国民性とか男系優先とかの影響かもしれませんが、よく知りません。

国によっては出生数で女性が多い所もあります。


あと、女性が長生きすることと出生数が少ないことはあまり関係ないと思います。

生物の基本は子孫を残すことなので、問題は生殖可能な個体数です。




雌雄の比に関して、70年以上前の行動生物学者の人が出した説明があります。

この説明の根拠(といっても推定ですが)は、メスは産める子供の数が限られていてもできるだけ沢山の子孫が残したいということです。

次の説明において、メスは10匹の子供を産めることとします。

@オスが多い場合
オス=10
メス=5   ⇒子供=5×10=50匹

オスにとっては、平均5匹

メスにとっては、平均10匹


つまり、メスの方が沢山子孫を残せるんです。


オスが多い状況だと、メスを多く産んだ個体の子孫が多くなります。


メスにとってみれば、子供の世代の数は限られていても、メスを産めば、自分の孫の世代が多くなるんです。


Aメスが多い場合
オス=5
メス=10    ⇒子供10×10=100匹

オスにとっては、平均20匹

メスにとっては、平均10匹


つまり、オスの方が沢山子孫を残せるんです。

このような状況だと、オスを多く産んだ個体の子孫が多くなります。

メスにしても、同様に、オスを多く産んだ方が自分の孫の世代が多くなるので嬉しいんです。


まぁ、オスが多いと種としての子孫を残す効率は悪いんですけどね。

@、Aでも、同じ15匹でも、子孫の数は50匹と100匹です。


とはいえ、雌雄の比は@、Aのような平衡状態にあるのではないかという説明です。


実際にどうなのかは分かりませんが、こういう考え方も面白いと思います。

遺伝子の振り分けにおける確率の問題だ、とかよりも、楽しい説明です。



posted by new_world at 13:55| Comment(11) | TrackBack(1) | 生態の科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
▼o・_・o▼コンニチワン♪
聞いた話ですが、ミジンコは安定した状態だと、オスのほうが多くて、生息する水場が干上がりそうになると急にメスに性転換してメスの数が多くなり子孫を残そうとするらしいですよ。これなんか面白いですね。
Posted by むっち at 2005年11月30日 15:13
シーソーみたいですね。
「自然な状態」というのは、それこそ自然にバランスを取るようになっているのかもしれません。

人間だけですよね。「子どもはほしくない」とか考えるのは(-_-;)
Posted by bow_n at 2005年11月30日 15:49
何かで聞いたことがあります。。。
地球全体では男の方が多いと。。。
何故あまってしまう女の人が出てしまうんでしょう(苦笑)
Posted by マチルダ。 at 2005年11月30日 16:15
始めまして。
女性が余る・・・そうですよね。しかも余ってしまう男子も増えています。
・・・ぜんぜん関係ない話ですが、先日雄のニワトリが卵を生んでニュースになりましたが、全部白身だったそうで、哀愁を覚えました(^_^;)
Posted by rococo at 2005年12月01日 12:44
昔、何かで読んだのか・・人から聞いた話なのか記憶が、曖昧なことなのですが・・生まれるのは、確かに男性の方が女性よりも、多いのですが・・生存率としては、完全に女性の方が高いそうです・・
子どもの頃は、女性の方が発育が早いために、病気への抵抗力も早く強くなるため、・・その逆に発育の遅い男性の方が、病気にかかりやすく・・亡くなる率が高かったということです・・最近は、医療の発達で、昔なら、亡くなっていたような男の子が生き残れるようになったことから、男性の人数が増えてきているのではないかということのようです・・。
女性が余る?・・男性が余る・・うむ、これは別の問題では?
Posted by funky-cat at 2005年12月02日 00:42
むっちさん
環境が悪化すると耐性のある子孫を作ったりするのは多くの生物に見られる性質ですね。

どのような耐性を持つかは生物によって違いますけど。

特に世代交代の激しい微生物では個体自体を変えてしますことがよく見られるみたいですね。

環境の変化で何千年も前の微生物が復活したりします。

ミジンコはオスが多いんですね。それは知りませんでした。

哺乳類などでも代謝を変化させたりして悪い環境を乗り越えようとしますよね。

くまの冬眠などがその代表です。
Posted by new_world at 2005年12月02日 13:22
bow_nさん
子供が欲しくないと思うのは人間くらいかもしれませんね・・・

生物としてどうかと思います。

でも、実際の問題としては、お金や時間の都合で子供を育てるのが大変ですからね・・・

種の繁栄の為に作り上げてきた制度が、逆に種としての首を絞めているといえますね・・・。
Posted by new_world at 2005年12月02日 13:26
マチルダ。さん
人間は繁殖以外の方向へ向かいがちですからね・・・あと、誰でもいいって訳じゃないですし。

先進国を中心に、男も女も沢山余っていますね。




rococoさん
オスの鶏が卵を作ったんですか??

知りませんでした・・・どうやって作ったんでしょう・・・殻を作る機構がちゃんと備わっていたんですよね・・・。

遺伝子の異常かもしれませんね・・・。

でも、黄身は作れなかったのは面白いです。

メスの一部の器官だけが作られてしまったのかもしれませんね。
Posted by new_world at 2005年12月02日 13:31
funky-catさん
オスは多少減っても大丈夫ですからね・・・メスをしっかり作るのは適切だと思います。

種の本体はメスです。

オスは付属品のようなものですから・・・遺伝子を運んでいるだけで、子供を作ることは出来ません。

花粉のようなものです。

花の本体はあくまで子房に包まれた部分であって、花粉は多様化のための移動手段でしかないです。



最近の人たちは生物としての制度よりも人間自らが作り上げた制度に浸っていますからね。
Posted by new_world at 2005年12月02日 13:36
こんにち▼・。・▼」」」」ーワンワン!!
オスは付属品のようなもの、でおもいだしましたがアンコウという魚は、深海の暗がりにいると出会いが難しいからメスのアンコウの体の生殖器のところに、オスが付着して合体して一生せいかつするそうです。
Posted by むっち at 2005年12月05日 11:06
むっちさん
アンコウに限らず深海の生物には結構オスがメスに外部寄生するものがいるようです。

いかにオスが付属品のようなものかよく分かる例ですね・・・

あと、オスをたまにしか作らない生物も沢山います。

アブラムシなどです。
Posted by new_world at 2005年12月06日 00:32
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Excerpt: みてくださいね。
Weblog: よろpikoヽ(*^0^*)ノ
Tracked: 2005-11-30 14:14
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