2005年12月07日

老化B 活性酸素とは?

昨日は寒くて手が動かなくて長い文章を打つ気がしなかったのでおやすみにしました。

エアコンやコタツはまだ起動していません。室温は普通に一桁です・・・

老化の話を書こうと思いますが、手が痛くて・・・。

でも、とりあえず、何か書きます。




活性酸素って一体何かご存知ですか?

テレビとかではよく『反応性の高い酸素』とかよく言われているのですが、何でそんなのが出来たのかはよく分かりませんよね。

まぁ“活性がある酸素”なんですが、私には“出来損ないの水”に見えます。

教科書とかにも活性のある酸素とか書いてあるんですが、“出来損ないの水”ともいえます。

酸素が水になる途中のもの・・・というか、やはり、水になりきれなかったものです

水は殆ど反応しないとても安定な物質ですが、ちょっと水素と酸素のバランスが変わるだけで反応能力を持つ分子になってしまいます。

一昨日書いた代謝の話において、クエン酸回路で取り出した電力源のNADHによって供給される電子を使って水素イオンと酸素分子を化合させ、水を作っていましたよね。

その際に、NADHの供給する電子が足りないと水H2Oが出来ずに、水素と酸素のバランスが崩れたH2O2やらOH-やらが出来てしまうんです。

これらは活性が高い、つまり、安定性に欠け反応能力が高いので、周辺にある正常な生体物質と反応して、それをダメにしてしまうんです。

その生体物質の機能不全が蓄積されると細胞が上手く機能しなくなって様々な弊害を生むんです。

たとえば、DNAに結合して損傷を与えたり、酵素などにくっついて機能を狂わせたりします。


それが細胞死を早めたり、ガン化の原因になり、細胞集合体としては老化していくことになります。


若いうちは抗酸化作用が強く働く為に活性酸素問題はそこまでないのですが、歳をとると抗酸化作用が衰えて活性酸素が問題となります。

老化@で話したとおり、若いうちは人間として完成させたり子孫を残す時期であるため、きちんと守られているのです。

しかし、一定期間経ち、種の個体数が維持できる程度に子供を作り、その子供が一人で生きていけるようになれば、あとは“必要ない”ので積極的に生かしておくようなことなしないようです。

細胞が想定している最高齢でも120〜130歳程度だといわれています。

様々な条件でそこまで生きるヒトはまずいません。

ヒトは生き続けることを想定していないので、活性酸素だけを考えれば、意図的人工的に“活性酸素を積極的に排除する”か、または“活性酸素を作らないように努力”しないと早々に死んでしまいます。

勿論、細胞へのストレスは活性酸素だけではありません。

所謂発がん物質や紫外線なども生体分子やDNAへ損傷を与えます。(DNAの損傷については最後に少しだけ書いています。)


活性酸素の話に戻りますが、実は、活性酸素はプラスの働きも持っています。

活性酸素は結合してその物質の機能を落としてしまいますが、これを逆に利用し、細菌やウイルスを攻撃させているのです。

どのような方法で活性酸素を操っているのかは知りません。

単にヒトに比べて弱い細菌やウイルスの方が致死的な被害を受けやすいというだけかもしれません。

ただ、増えすぎた活性酸素は私たちの細胞を過剰に攻撃して再起不能にまでしてしまいます。

どうすれば活性酸素が除去できるのかはよくテレビであっていますよね。

私よりも詳しい方が多いと思います。

ビタミンCとかポリフェノールとかいった抗酸化作用(たぶん、酸化されやすいんだと思います)のあるものを摂取すればより多くの活性酸素を除去できるといいます。

また、年をとると減ってしまう抗酸化酵素を摂取することで活性酸素を減らすことも出来ると考えられます。


一方、“活性酸素を作らない”ようにするにはどうすればいいのか。

これにはカロリー制限がいいといわれています。

その目的は、代謝を落とすことです。

代謝すればするほど活性酸素が生まれるわけですから、抗酸化物質を作る能力が落ちている大人は、代謝を落とすように心がければ、活性酸素が過剰に攻撃することが少なくなるのです。

ここで問題となるのは、なぜ、カロリー制限をすると代謝を落とすことが出来るのかということです。

勿論、代謝すべきものがなくなるので落とさざるを得ないというのもあるのですが、これは、生物の悪環境で生き残るための手段といえます。

老化の研究は線虫という細胞が1000個くらいしかない小さな生物において行われてきました。

この生物は卵から生まれた後、普通は4段階の幼虫を経て、成虫となります。

しかし、環境が悪化し、食料が減ってくると、幼虫のがそれとは違う段階へ進むんです。

耐性幼虫という、代謝機能が低く、外部からのストレスに強い幼虫になります。

ただ、その分、生殖能力や活動能力は落ち、冬眠したような状態で長期間生き延びます。

『増殖モード』と『生存・維持モード』があるんです。

通常状態ではがミトコンドリアを利用してエネルギーを大量に消費しながら子孫を増やそうとします。

しかし、食糧難の状態になると、『生存・維持モード』になって、代謝機能を落としながら細胞を傷つけないように保存して、種を絶やさない様に生きるのです。

この代謝制御を行っているのが増殖因子であるインシュリンです。

糖が摂取されるとインシュリンが出てきて、代謝機能を活性化します。

そのため、インシュリンが大量に出ると代謝が活性化されすぎて体に負担をかけてしまい、結果的に命を縮めることになります。

生物ではそのインシュリンなどの制御因子を落とすことで代謝を落とし、細胞へのダメージを極力減らして厳しい環境をじっと大人しく受け流そうとするのです。


最近はインシュリンを抑えることで長生きしようといっている人がいますよね。

このような機能は多くの生物が備えているんです。

哺乳類でも冬眠する動物がいますよね。

あれも同じ原理です。

そして、私たちにもそれと同じ機能が付いているのです。

冬眠のような急激な代謝変化はしませんが、食料が減ると代謝機能が落ちます。

そうすると、元気はなくなるのですが、細胞へのダメージも減り、細胞が長生きするんです。

これを意図的に行うのがカロリー制限なんです。

カロリー制限によって多くの生物の寿命は延びるので、ヒトにおいても同様のことが起きると考えられます。

ただ、カロリー制限をした個体は元気がなく生殖能力も低いです。





なんか、中途半端になってしまいました。全体的に雑です・・・ちょっと頭の整理をする気力がないんで。

手すら上手く動きませんでした・・・タイプミスしまくりでした。

・・・まぁ寒くて動きが鈍くなるのは、体温維持にエネルギーを使っているからかもしれませんね。

最後にDNA損傷の話を少し書きます。

らせん構造をとりながら向かい合って補い合っているDNAが二本が両方とも変わってしまえば、それを回復することは不可能です。

そして、そうやって汚れてしまった設計図では生きていくのは難しいのです。

また、DNAの片方(ラギング鎖)は岡崎フラグメント(参照記事)で複製しているので、最後の部分はプライマー部分が複製できません。(『末端複製問題』といいます。前書いた気もするんですが、岡崎フラグメントのところにはなかったですね・・・。)

そのため、細胞の分裂回数にも限界があり、ある程度分裂すれば、分裂すら不可能になります。

分裂できなければ、後は死ぬだけです。

タンパクを作る続けるうちに細胞は老朽化しますし、活性酸素などによる攻撃も受けます。

ウイルスに感染してしまえば、キラーT細胞から殺されます。


長く生きるためには、体内で生じる活性酸素などの有害物質を除去すると共に、外部からのストレスを出来るだけ減らし、病気などよる細胞の損傷を減らし・・・することは沢山あります。

ただ、ヒトは多分いつかは死ななくてはならないので、老化しないように努力するのも大切ですが、老化を受け入れることが必要だと思います。


老化についてはまだまだ分かっていないことだらけです。

活性酸素にしても『老化とは関係ない』という学者もいます。

今後の研究次第では、老化を効率的に防ぐ機構が発見されるかもしれません。


今回は中途半端になってしまったんで、もうちょい頭の整理をして、少しおいて『老化C○○××△□・・・』以降を書いていく予定です。(時期は未定。)


とりあえず、今日も寒いんで・・・写真をペタペタはってごまかします。


学校帰りに構内の道から撮った五山の送り火のある大文字山です。

大文字山@



















こんな感じです。

大文字山



















大文字の真ん中あたりになんか建物があるんですね。

大文字山×48



posted by new_world at 17:20| Comment(6) | TrackBack(0) | 生命の科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あのお山は大文字のために周りに木が無いんですか?
ちょっと考えてしまいます(笑)
Posted by マチルダ。 at 2005年12月08日 12:27
えー!!!
もう北の方は雪積もってるんですか?
右京の方はまだですよ。
Posted by スティービー at 2005年12月09日 16:10
マチルダ。さん
みたいですね。綺麗になくなっています。

あれ、室町時代くらいからやってるみたいですよ。

こんなのが6つあります。
Posted by new_world at 2005年12月10日 21:48
スティービーさん
山の方は未だ雪がぽつぽつ残っているみたいです。

比叡山山頂は雪国でしたが・・・。
Posted by new_world at 2005年12月10日 21:49
「活性酸素は有害」というのはよく聞きますが、なんで有害なのか、どうしてそんなものができるのか、までの説明は初めて聞いたように思います。

体の中で何がどんなふうになっているのか、どうしてそんなことになるのかが分かるのは嬉しいです。
まったく分からないのは不安ですからね。

これからも楽しみにしています(^-^)/
Posted by bow_n at 2005年12月11日 07:22
bow_nさん
世界中の沢山の科学者の努力のお陰で科学はすごい勢いで進歩しているのですが、殆どの人は科学と関係ない世界で生活しているのでそういった情報に出会う機会や余裕はないんですよね。

まぁ知っていても何かできるレベルじゃなくなっていますしね・・・出来上がったものを適度に使えれば快適に生きていけます。

PCの原理や薬の化学は知らなくても専門家が耐久性とか安全性とかを確かめて、一般市民には使い方だけを教えてくれれば問題ないんです。

片手間にマスターできるようなことじゃないですしね・・・


まぁでも、人間なら知ることは面白いと感じるはずです。

私はそういった話題を少しでも提供していけたらと思っています。

次回はいつになるか分かりませんが、今年中には書きたいと思っています。
Posted by new_world at 2005年12月12日 14:24
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