2005年12月13日

アンモナイトとオウムガイ

アンモナイトオウムガイは殆どの人が知っていますよね。

あの、巻貝からイカが出てきたような生き物です。

アンモナイトとオウムガイって同じ仲間だと思われている方が多いようですが、アンモナイトはオウムガイよりもタコやイカに近い種です。

アンモナイトがオウムガイになったわけではないんです。

オウムガイはアンモナイトよりも原始的な形で、逆に、アンモナイトがオウムガイの先祖から分かれたものです。

オウムガイは捕食性が低く、小魚やエビ、魚の死骸などと食べ、足に吸盤がありません。動作も鈍いです。

それに対してアンモナイトは動作が機敏で捕食性が高く、結構大きな生き物も食べていたようです。

あと、殻の構造が少し異なり、アンモナイトの方がオウムガイよりも複雑な殻を持っていました。


古生代から中生代にかけてアンモナイトは世界中の浅い海に生息し、様々な形に進化していきましたが、オウムガイは深い海で細々と生きていました。

ところが、アンモナイトは恐竜の絶滅の頃に滅びてしまいました。

アンモナイトは浅い海に住んでいたため、寒冷化による海水面の低下に対応できなかったといわれています。

オウムガイとアンモナイトの子育ての違いが明暗を分けたという人もいるようです。



ただ、アンモナイトとオウムガイは違う種類ではありますが、大変よく似た殻の構造をしています。

オウムガイなどの殻は、巻貝やカタツムリのようなヤドカリの住める殻ではなく、殻は沢山の壁によって沢山の部屋に分かれていて、本体はその部屋の外側にあります。(一番外側の部屋に外側の壁がないと言ってもいいです)

(このHPに写真があります⇒国立科学博物館「アンモナイトはどのような生物だったか」)

つまり、殻の殆どの部分は空っぽで、本体があるのは端っこだけなんです。

その他の部屋の中には“気体”が入っています。

この気体が重要で、これが浮き袋のかわりをしています。



オウムガイを見たことがある方なら分かると思いますが、オウムガイは動きは凄く鈍いのですが、泳がなくても沈みません。(オウムガイは水を吐き出して泳ぎます)

殻の中の気体の浮力とオウムガイ(本体+殻:水より重い)の重さが綺麗につりあっていて沈まないんです。

しかも、その殻、ただの浮き袋ではないんです。

なんと、中の気体の体積が調節できるんです。



オウムガイは夜行性で、夜は水深150mくらいにいるのですが、昼間は水深300mくらいまで潜ります。

しかし、これ、泳いで上下するわけではないんです。

空っぽの殻の気体の部分を増やすことで浮き袋を膨らませて浮かんだり、逆に、機体の部分を小さくして沈んだりできるんです。(ただ、この調節のスピード以上にオウムガイは上下するそうで、他の機構がある可能性も高いそうです。)

その気体部分の調節方法ですが、それには体と壁越しで接している一番体側の部屋が重要です。

一番からだ側の部屋には体液が入っていて、体側と殻側の浸透圧の差を利用して(このしくみは知りません)その液体の量を調節することができるのです。

殻は変形しませんので、液体が減ると気体部分が増えます。気圧は下がりますが、たぶん、体液に溶け込んでいた気体が出てきたり、水が蒸発したりして圧力は保たれます・・・たぶんです。(化学は忘れたので正確ではないです。)


まぁ殻の気圧がどうであれ、殻の形が変わらなくて、内部の水分が減れば、気体部分が増えて、殻の浮力は増しますよね。

体の方でその分の水分を排出すれば体は浮き上がるんです。


こうやって、オウムガイは上下していると考えられています。

そして、アンモナイトの殻も同じ構造をしているので、同様の機構があったと考えられます。

オウムガイって見かけによらず結構凄いですよね。

潜水艦と同じような機能がついているんです。


余談ですが、オウムガイは英語でノーチラス(語源は船乗り)といいます。潜水艦の名前によく使われていますよね。

ナポレオンの世界初の実用的な潜水艦やアメリカの世界初の原子力潜水艦もノーチラス号だったそうです。

ナポレオンのノーチラス号が『海底二万マイル』のノーチラス号の由来で、『海底二万マイル』のノーチラス号が、アメリカの原潜ノーチラス号の由来だとか・・・(本当かどうかは知りません)



posted by new_world at 21:31| Comment(5) | TrackBack(0) | 地球の科学・暦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アンモナイトとオウムガイの違いはどこにあるのでしょうか?
Posted by おおくぼ at 2005年12月13日 21:59
おおくぼさん
すみません。書き忘れていました・・・あと、ちょっと調べてみて、アンモナイトはオウムガイから分かれた種と考えられていることが分かりましたので付け加えておきました。
Posted by new_world at 2005年12月13日 22:50
タコやイカの祖先は貝だったらしいですね。
イカにはまだその名残が残っていて、イカの芯が貝殻の名残だという本を読んだ記憶があります。

殻の気体の調整以上のスピードで上下するところがとても興味深いですねー!
その不思議さに魅せられてしまいます。
そして、あの神秘的な姿形は水族館で私を釘付けにします〜。

オウムガイとアンモナイトの子育ての違いって御存知です?
その時!歴史が動いた〜!って感じですね!
Posted by やまさん at 2005年12月14日 01:03
こんにち▼・。・▼」」」」ーワンワン!!
膜といえばイオン交換まくがありますがもしおおむがいがそれをもっていたら、真水と塩水を自分で使い分けて体の水分の比重を調整して浮き沈みしてるのかな。
Posted by むっち at 2005年12月14日 10:28
やまさん さん
そうですね。同じ軟体動物です。
殻が退化していったのがタコやイカだって講義で習いました。

防御を退化するかわりに機敏さを手に入れたそうです。

タコには殻が復活したものもいるみたいですけど。






むっちさん
真水と塩水の差では少し厳しいですね。殻がかなり重いんで。殻が軽いとそれはそれで問題なので、やはり、空気を作るのが必要なんでしょうね・・・。
Posted by new_world at 2005年12月15日 22:28
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