2006年01月13日

数え切れない線形動物

線虫のことです。

発生学や遺伝学で活躍する線虫ですが、一般の感覚では、回虫とか蟯虫とか、あまり嬉しくない生き物たちです。線虫が寄生できる大きさの生物であれば、だいたい寄生する線虫が存在します。

線虫を調べれば、それが寄生していた動物が分かるとも言われるくらい、寄生主の動物に適応しているそうです。

しかも、半端な数じゃありません。

生き物だけでなく、海にも山にも川にも非常に沢山います。

ある生物学者は次のような言葉を残したそうです。


この地球から線虫以外の全ての物質を取り除いても、それでもなお地球の輪郭を見ることができるだろう


名言ですね・・・

こぶしサイズの土に1000匹はいるそうです。

砂場に寝転べば万単位の線虫をつぶすことになるでしょうね・・・。

そのくらい線虫はいるそうです・・・考えたくないですが。




線虫は現在1.5万種ほど記載(=種として登録)されていますが、はっきり言って、海水や土などからは記載されている種を探すほうが難しいそうです。

教官が5千匹ほどの線虫を捕まえて確認したそうですが、記載されているものは2匹だけだったそうです。

ただ、面倒くさいので記載しないそうです。

日本では70種程度しか記載されていないとか・・・。

記載する為には標本を作ったり定義や名前を考えたりしないといけないので面倒なんでしょうね。

実際のところ、線虫が世界に何種類いるかは分からないそうです。

100万種〜1億種くらい・・・と、すごく大雑把です。


寄生生物ですので、宿主に適応した形態へ進化することになります。

ですから、宿主が増えれば増えるほど種類が増えると言えます。

動物だけでなくて植物にも寄生しますので、誰も調べる気が起きないのでしょうね・・・。


回虫などに寄生されても少しやせるくらいで別に害はないようですが、一部、害となる線虫もいます。

リンパ節につまって肥大化させる象皮病の原因となる寄生虫も線虫ですし、ギニアワームといって筋肉と皮膚の間に侵入して激痛を伴うものもいます。

医者の仕事は寄生虫の除去だと言われたくらいに、環境が悪い時代は寄生虫が繁栄していたようです。

蚊などが媒介するものもありますが、食べ物から侵入するものも多いようです。

昔は、堆肥を使っていましたからね・・・。

寄生虫が感染しているヒトの糞を肥料に使うと、野菜などに寄生虫の卵などが付着し、それが取り除かれずに口にはいると食べた人も寄生されます。(回虫は毎日20万個の卵を産むと言われます。)

その連鎖でかなりの人が寄生虫に感染されていたようです。

最近は化学肥料を使っていますのでそういったことはないようですが。




線虫は植物にも寄生します。

道管に線虫がつまって松が枯れるマツノザイセンチュウなどが日本では有名ですが、食用の植物の根に寄生してその植物を枯らせたりするものも沢山いるようです。

線虫によって世界の食糧生産の3割が失われているそうです。

まぁ線虫も生を全うしているだけで別に悪さをしているつもりはないでしょうが、他の生物にとってはあまりよいことではないでしょうね。

共生ではなくて寄生ですからね。

それに、ちょっと多すぎですしね。




線虫の体の構造ですが、線虫は体の半分が生殖器で体の半分が消化器と言っていいほどシンプルな構造をしています。

寄生するため外骨格が発達していて、そのせいか筋肉が退化しています。

そのため、上手く動けないようです。

のた打ち回るように動きますよね。

まぁ寄生虫ですので、そこまで移動することもないのかもしれませんけど。

ただ感覚器官は頭部にちゃんとあって、脳もあります。

あと、どうでもいいですが、無脊椎動物には珍しくがあります。

尾とは、肛門より先の部分です。

何で線虫に尾が必要なのかは知りませんが、何か理由があるんでしょうね。






あと、ハリガネムシと言う、昆虫寄生性の線虫の兄弟のような生き物がいます。

正式には類線形動物と言います。

ハリガネムシはその名のとおり、表面がかなり固くて、乾燥させれば手に刺さるくらいに固くなります

昆虫は血管系が開放血管系なので、体内には血リンパをめぐらせる血体腔という空間があります。

そこに寄生する生き物です。

最後には血体腔に入りきれなくなってはみ出てきたりするくらいです・・・(想像したくないですが)


ハリガネムシは成長したら昆虫から出てきて、川などの水の中で放卵放精して受精します。

成体は栄養を取らなくてもかなり生きていられるので、昆虫外でも大丈夫なのです。

そして、水中で卵からかえった幼生には口に吻と呼ばれる部分があって、それで昆虫に穴を開けて侵入します。

幼生は昆虫の中で成長し、成体になり、再び昆虫から出てきて川などでまた卵を産みます。




・・・書きながら、ちょっと気持ち悪くなってきました。

あまり、面白い内容ではないですね。

とりあえず、線虫は沢山いるんです・・・。


posted by new_world at 18:05| Comment(5) | TrackBack(0) | 生態の科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そんなにうじゃうじゃいるんですね……
うげーw( ̄Д ̄;)wとも思いますが、なぜか嫌いではない線虫……

でも、巨大化しないことを切に願います(;  ̄)m
Posted by bow_n at 2006年01月13日 21:41
あぁ・・・中学生時代を思い出しました。
オオカマキリのお腹を破っていきなり長くて尖った虫が出てきましたが、やっぱりハリガネムシも線虫だったのか・・・。
自分がカマキリだったらと思うと1日中イヤな気分だったですね〜、あぁ今もまたヤナ気分が・・・。
Posted by rococo at 2006年01月13日 23:28
bow_nさん
うじゃうじゃいるんです。

小さな線虫はいいですが、回虫くらい長くなると嫌ですね・・・長いのは30cmくらいありますし。

ハリガネムシの仲間はもうちょっと長くて、長いものは1m近くあります。

ただ、構造上、そこまで大きくななれないでしょうね。呼吸器がないので、太くなると酸素の供給が上手く行かなくなります。

それに、それを克服したら線虫の仲間じゃなくなるんで。



rococoさん
カマキリには結構いるらしいですね。
卵は川に産むんで、川のそばに来る昆虫の仲間にはかなり寄生しちゃうようです。
カマキリが川のそばに行くのかはよく分かりませんが、カマキリは行動範囲が広そうなので寄生されやすいでしょうね。

昆虫の体の中に入りきれなくなるくらいに大きくなるらしいですよ。講義で想像図を見ましたが、バッタの中身の殆どが線虫でした。

あんなの、絶対嫌ですね・・・
Posted by new_world at 2006年01月14日 13:03
こんにち▼・。・▼」」」」ーワンワン!!
たいへん夢中で最後まで読みました。はりがね虫は聞いたことがあったので興味津々で読みました。いつも面白い話ありがとう。毎日楽しみにしてます。
Posted by むっち at 2006年01月15日 11:06
むっちさん
いえいえ、説明調にだらだらと書いてしまい・・・まぁいつものことですが。一体何が言いたいのかよく分からないですよね。まぁ特別言いたいこともないんですけどね。

試験も近いので科学系の記事はちょっと減ってくるとは思いますが、できるだけ期待にそえるように書きたいと思います。
Posted by new_world at 2006年01月17日 03:02
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。