2006年06月11日

メルカトル図法の目的と面積

※メルカトル図法の面積や正角性の説明だけをした記事がここにあります。


メルカトル図法と言う地図の種類は中学校の社会で習ったと思います。

メルカトルは16世紀の地図屋さんで、彼が開発したメルカトル図法は地図製作の歴史の中でも最も重要な地図投影法の一つです。

現在使われている世界全図はミラー図法のものが多く、メルカトル図法ではないのですが、メルカトル図法と同じ円筒図法によるものです。


世界地図(ミラー図法)
















中学校の社会で習ったと思いますが、メルカトル図法では高緯度地域ほど面積が大きくなります。これは、メルカトル図法が面積以外のあるものを正確に表記するための図法だからです。

ちなみに、ミラー図法はメルカトル図法を現代版に改良したものですが、たぶん、16世紀では役に立たないものです。

そのあたりもふくめ、今回はメルカトル図法の長所と短所について簡単に説明します。ちょっと長ったらしい説明になっていますが、難しいところはないと思います。そもそも、大陸や地球と言った広域をカバーする地図の描き方は数え切れないくらいに存在します。

それは、地球が球形であることが無視できなくなるからです。

球面は平らな面にはできません。

変形しない素材で作ったボールを机の上に広げることは出来ないんです。

見た感じ広がったように見せるためには、無数の切込みを入れるしかありません。それでも実際は平面にはなっていませんけど。

ゴムのような変形する素材で作れば、ある程度切込みをいれれば変形して平面になってくれますが、それでは変形してるんで地図としては正確ではありませんし、そもそも、切込みが入っている時点で利便性にかけます。


そこで、地球規模の地図を作る際には、使用する側が必要としている要素(距離・方位・面積・形など)以外の変化を許容して地図を作るのです。



メルカトルは地図を作る際にある要素を分かりやすく写しています。それは、当時ある用途に用いる際に特に重要だったものです。

その用途は、メルカトルがその地図につけた題からも分かります。

改善された新しい陸地の図 航海者の使用を意図し修正されている

メルカトルは航海を目的として地図を作ったのです。16世紀は、ちょうど、大航海時代です。

そして、そこで正確に分かりやすく写されたのは、『方角』で、重要なのは緯線経線です。

メルカトル図法では、経線と緯線がともに直線で、お互いが垂直に交わり、碁盤目状になるんです。(マスは正方形ではないですが、その割合がまた重要です→後述)

それを見慣れている私たちにとっては経線と緯線が碁盤目状になっているのが当たり前のように感じるかもしれませんが、緯経線を碁盤目にすると結構大きな差なんです。

まぁ言葉で言っても分かりにくいと思いますから、経線を引いたような球を見てみてください。


球形分かります?
当たり前ですが、経線は極地域の方が密になるんです。

それを、平行にすると、高緯度の方が横に引き伸ばされちゃいますよね。

だから、高緯度の地域ほど、面積が大きくなってしまうんです。





こんな感じで面積はおかしくなってしまいますが、メルカトル図法では、東西方向の拡大率と南北方向の拡大率が一致していて、地図上の各点における方角が正しく示されているんです。

そうすることで、コンパス(羅針盤)+直線移動だけで目的地点に到達できるんです。

勿論、遠回りですけどね。

でも、羅針盤をみてまっすぐ進んでいれば目的地まで行くことが出来るので、16世紀の大航海時代ではかなり活躍したんです。




余談ですが、ミラー図法と言うのは、高緯度地域の拡大を抑えたもので、南北(経線)と東西(緯線)は正しいのですが、それ以外は方角とは違ったものになります。

正方形を横長の長方形にしたら角度が変わってしまいますよね。それと同じことです。

メルカトル図法では高緯度地域での広がりが大きく、南北極点に至っては、そもそも点のものが地図の横全体に広がることになり、世界全図としては使いにくかったんです。

それを見やすく改良したのがミラー図法なのですが、ミラー図法だとメルカトル図法で正しかった角度の正確さが失われてしまいます。(だから16世紀の航海には役に立ちません)

勿論、メルカトル図法同様に距離や面積は不正確です。

改良したのは、「見やすさ」という性能で、その代わりに、角度も捨てちゃったんです。


ただ、メルカトル図法やミラー図法は長方形で地図帳(←長方形)などにしやすいので、広く採用されているんだと思います。


posted by new_world at 15:11| Comment(3) | TrackBack(0) | 地球の科学・暦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そういえば、英会話教室にあった地図は大西洋が中心にあって、不自然に思いました。

そのうち、なんでも立体になって
(未来では、地図が映写機とか?)そんな地図いらなくなってしまうんでしょうかね・・・・
Posted by 金魚 at 2006年06月11日 22:28
うう〜ん…
どうも、「メルカルト図法」と読んでしまう…
話し全然違ってごめんなさい(ーー;)
Posted by innocent at 2006年06月12日 01:42
金魚さん
経度はイギリスが中心ですからね。普通に作るとすれば、イギリスを中心にするのが自然なのかもしれません。

まぁでも、使用する国を中心に書くのが使いやすいとは思いますね。特に、イギリスからかなり遠い極東の日本だと、日本が中心にあったほうが便利です。




innocentさん
・・・そうですか?メルカトル図法って結構ごろがいいと思うんですが・・・
Posted by new_world at 2006年06月14日 03:37
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