2006年06月16日

赤+青=紫?

赤色の絵の具と青色の絵の具を混ぜると紫色に、黄色の絵の具と青色の絵の具を混ぜると緑色に・・・

小学生ならとても不思議に思うことですが、大人になってしまうとそれが当たり前になってしまって、あまり気にしないものですよね。

ただ、何故?と聞かれても、なかなか答えられません。


光の色









私も、長いこと忘れていた疑問でしたが、高校で物理を学んだ時、改めて色をあわせると他の色になることに疑問を持ちました。

色の違いは、光の波長の長さの違いって習うんです。


上の適当に作った図のように、3つの視物質の反応具合で色を識別しています。

ちなみに、赤の視物質のしたが黄色になっているのは、緑の視物質も働いているからです。

右端の方ではきちんんと赤になります。

あと、一年位前に書いた視覚についての記事がここにあります。







と、話を戻します。

赤の絵の具と青の絵の具をまぜると紫になると言うのが物理現象であれば、赤色の波長の光と青色の波長の光をあわせると紫色の波長の光が出来ることになります。

しかし、どうも納得できません。色々計算してみて、挫折した記憶があります。

私の知識では、どう考えても赤と青を混ぜても紫にはなりようがないんです。


で、今日、視覚を研究している教授に聞いてみたんです。

『青と赤を重ねると紫になるのは物理的な現象ですか、それとも生理的な現象ですか?』と。

そうしたら、

『神経での処理の問題だよ』と。


つまり、紫に見えているだけで、波長はやはり赤と青のものらしいんです。

赤い単色光と青い単色光を一緒に見ると、ヒトには紫に見えるのですが、波長を感知する機械には青と赤の光に見えるそうです。


つまり、色は必ずしも波長を表していないんです。

緑色だからと言って緑色の光を出しているとは限らないと言うことです。


・・・なんか、不思議ですね。


で、何故青と赤で紫なのかを聞こうと思ったのですが、話が横道にそれ、「赤紫なんて色の波長は存在しないんだよ」と色と光の波長が一対一にならないことの話になって、結局、赤+青=紫の理由は聞きそびれてしまいました。

なんか、味や臭いと違って色は3つしか感知できないので、重なり合うとか言う話をしてはいましたが・・・(記憶が曖昧)。

でも、目で見て脳で感じる間の処理で、色の情報は統合されて複雑なものになっていると言うのは何となく分かりました。結局、何故赤+青=紫なのかは分かっていませんが・・・。


まぁまた来週にでも聞いてみます。



※以前書いた色覚に関する記事

ヒトの視覚


posted by new_world at 13:30| Comment(19) | TrackBack(0) | 生命の科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あぁ、それですね・・・印象派、点描画
パレットで絵の具を混ぜると濁るので網膜の上で混色する。
画家も科学に目覚めた時代だったのでしょうか(^_^;)
Posted by rococo at 2006年06月17日 01:17
昔、少し齧ったことが有ります。

村田純一という方の『色彩の哲学』という本を読んだことがあります。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4000265903/ref=pd_sim_dp_5/250-3845681-4646603

内容は理解していなかった為、忘れてしまったので、また読み直したいです。
Posted by おおくぼ at 2006年06月17日 02:57
テレビの画面を近くで見ると3色がいっぱい見えるのと同じこと?
遠くから見るといろんな色ですよね。o○

違いますか(苦笑)
Posted by マチルダ。 at 2006年06月17日 13:03
絵の具の三原色は赤青黄色ですが、テレビは光の三原色で赤青緑。
黄色はどのように作るのでしょう?
Posted by rococo at 2006年06月18日 00:22
rococoさん
混ぜた絵の具や遠くから見た絵など、目の分解能を越えた小ささの色の点(複数種)の集まりをどう認識するかと言うのはかなりの問題ですよね。
まぁでも、色は全てが必要なわけではないですからね。最低限、食べるものの状態や毒素などがわかれば生存には問題ないですし。

絵の具の三原色ってあるんですね。知りませんでした。

黄色は赤色+緑色で出来たと思います。勿論、黄色の光もありますけど。黄色の光や、赤と緑の光の混合などがヒトには“黄色”と認識されます。


おおくぼさん
色の認識をふくめ、目の機構はとても面白いです。近々、勉強してみようと思っています。今のところ、研究室の第一志望は視覚の教官の所なんです。



マチルダさん
そうですね。
顕微鏡などには分解能と言うものがあるのですが、これは2つの点を別々に認識できる限界の距離で表します。その分解能よりも近い2点は一つに見えます。

これは、顕微鏡レベルの小さな2点にもいえますし、遠く離れた2点にもいえます。遠くにあるものは小さく見えるので。

あと、本の文字なども点の集まりです。
Posted by new_world at 2006年06月19日 18:19
【食べるものの状態や毒素などがわかれば生存には問題ないですし。】・・・の1行は眼からうろこです。それが一番人類には大事なことでしたね。
・・・だからでしょうか、虹色には気をつけろ?・・・玉虫や雉の羽の虹色を見ると特別な感情にとらわれます。まして牛肉やまぐろが虹色ならひどく危険な胸騒ぎが・・・(^_^;)
Posted by rococo at 2006年06月22日 00:44
rococoさん
色は食べられるかどうかの重要な指標ですね。ヤドクガエルとかイモリとかも色を使って危険性をアピールしています。嫌な色の認識は種を越えて結構共通しているのかもしれませんね。たんに不自然と言うだけかもしれませんけど。
Posted by new_world at 2006年06月24日 11:49
混色はベクトルで計算するみたいですね。
Posted by おおくぼ at 2006年07月08日 03:07
おおくぼさん
へぇ、そうなんですか?

まぁ勉強していけばいずれぶつかると思うんで、楽しみにしておきます。
Posted by new_world at 2006年07月11日 22:43
はじめまして。「気嚢」で検索してたどり着きました。

うろ覚えですが、確か、色覚細胞の周波数特性は、上に掲載された図よりも複雑だったと聴いた記憶があります。
赤の色覚と青の色覚の混合で紫が知覚される訳ですが、赤の色覚が青方向に伸びてるんだったかな。あるいは、青のほうに二つ目のピークがあるんだったか。

色の三原色は、反射・拡散光の三原色ですね。パッシブなので、単純に、光の三原色の補色になります。赤を吸収するのがシアン、青を吸収するのが黄、緑を吸収するのがマゼンタ。理想的には色の三原色を全て混色すると黒(全ての光を吸収)となります。
Posted by cru at 2006年07月16日 00:28
cruさんのコメントを読んで少し疑問が・・・・

光の場合は、全てを混色すると白になるのでは?光をプリズムに通すと虹ができます。その虹の光を重ねると白になります。
黒は絵の具の場合です(正確には黒でなく、焦げ茶色、だから印刷の場合は、黒を別に用意します)。
Posted by おおくぼ at 2006年07月16日 02:55
私の早とちりです。cruさんは、絵の具の三原色の話をしているんですね。
スイマセン。<(_ _)>
Posted by おおくぼ at 2006年07月16日 03:04
ああ、わかりにくい表現ですね、「色の三原色」。
そう呼び習わしてるので、意識せず書いてしまいました。すみません。
――光でも「色」なのに、何で絵の具の三原色のことを「色」の三原色と言うんだろう? 変ですね。

ちなみに、色をベクトルで表すとき、四種類の色覚細胞がある生物では、4次元ベクトルになりますね。
人間ではスペクトルに存在しない「幻の色」は赤紫系(色ベクトル空間では赤―青平面)だけですが、色覚が4種類ある生き物にとっては4次元色空間上の3次元超平面に3系統の「幻の色」が…?
なんか直感的に理解しがたいですが、4次元色空間を知覚できたら、4次元幾何も直感的に理解できるようになるのかなあ…と空想したり。

「幻の色」といっても、音感からの類推で言えば「音色」(複数波長の混合)の「光」版みたいな知覚機構だと思うので、「幻」という言い方は不適切かもしれません。(音感の場合は可聴域のスペクトルをほぼ連続的に知覚できるので物理的意味は違いますが、脳の機構としては同様かと私は想像してます。だって「音色」って言葉には「色」という字が入ってるし(笑)。多分「味わい」とか「手ざわり」なんかもいっしょかと)
Posted by cru at 2006年07月16日 19:10
cruさん
視細胞の光感受性は以前書いた『ヒトの視覚』の記事に教科書の図があります。どこかのHPから転載したものです。

色の認識に関しては、視細胞よりも神経回路の方が重要のようです。詳しくは知りませんが、補色現象も神経の伝達過程に生じるものです。

絵の具の色については何も知らないので返答しようがないですが、全部の光を吸収できれば黒くはなりますよね。でも、全部の光を反射するなら白くなりますよね・・・混ぜた時にどうなるのかはよく分かりません。

3色を3次元の柱に見立てた解釈を見たことはありますが、実際は心電図みたいな二次元の電気信号に変換されると思うんで、4色の認識も同様に出来ると思います。神経系に関しては知識がないのでなんともいえませんが・・・。
Posted by new_world at 2006年07月18日 00:21
ああ、コンピュータなどは二次元どころか二値論理ですが、3次元レンダリングでも4次元情報処理でも出来ますね。(いや、結局は全く同様に時間次元を含む二次元ですが)
仰るとおり、脳の神経回路の問題というか情報処理の問題ですね。

4次元というのは処理される情報の独立変量というか次元数の問題です。
RGB三原色だと色をくすませない方向はRGBの作る三角形になって、対角線が存在しない。いわゆる「色相」というやつですね。この三角形を円環(色相環)にする円筒座標で半径方向が「彩度」、縦軸方向が「明度」に取れますが、RGB座標系の座標変換になるわけで、情報量の次元数は3に保たれている。
4つの色を認識できる生物の認識色空間を考えると、「色相」「彩度」「明度」のほかにもう一つ「濁度」みたいな変数が入ってくるはずです。スペクトル上で隣接しない色同士の混色度合い。
「彩度」は白色からの距離ですからそれとは異なる変量です。
音でいう「音色」に近いかなあ。
リンクされた以前のエントリの「片方が正常で片方がハイブリット視物質」の女性の色覚って、そういうアプローチで調査されたことがあるんでしょうかね?

"4次元幾何も直感的に理解"ってのは、ヨタです。
多くの独立変量が知覚できる=多次元幾何の理解となるなら、数百・数千の周波数の音を独立に知覚できる我々は凄い多次元幾何が理解できることになる…。現にそんなことにはなっていないわけでして。

というわけで、聴覚の例から考えても、神経回路の情報処理の様態が重要ですね。
視細胞はそれ自体はセンサに過ぎないわけですから。網膜内で側方抑制などの処理がある程度行われているということはあるにしても、それ自体神経回路な訳で。
そこに、4次元の次数を持つ情報が入力される以上、それを処理する様態が無いと考えるほうが不自然だと思います。

※青紫の謎はその後、教授にお聞きになられましたでしょうか? 解決しないと、どうも、気になって眠れません。^^
Posted by cru at 2006年07月18日 23:13
cruさん
返事が遅れてすみません。教授に質問してから返事を書こうと思っていましたが、教授に会う機会がなくて、まだ聞けていません。

今週で試験が終わりますので、試験が終わった後で聞きに行きたいと思います。答えが返ってくるかは分かりませんが。


上のコメントに関してですが、私はあまり詳しくないのでなんともいえません・・・勉強不足ですみません。

女性の4色目の視物質に関してですが、視物質が4種類あっても神経は3種としか認識できていないはずなので、あまり高い効果はないでしょうね。色の認識の要はあくまで神経回路だと思うんで。
ただ、同じ色を見ても微妙に異なる二種類の反応が来るわけですから、それをどのように処理しているのかは興味深いです。
Posted by new_world at 2006年07月25日 08:27
ずっと気になってたんですが、日経サイエンスの10月号に回答になりそうな図がのってました。
やっぱり「赤」の視物質の光の吸収波長が紫側にもう一つピークをもってるようですね。
視覚応答の機序を知らないんで断言できませんが、視物質の吸収特性と視神経の応答特性が同じなら、400nmくらいの単色光の見え方は、赤と青の二種類の光の混合(=紫色)と同じになりそうです。
あと、そこに書いてあった鳥の視覚の精密さには驚きました。というか我々人類が鳥に比べれば皆「色弱」だったということに。
紫外線が見えてないのはもちろんですが、青緑色あたりからの短波長域でも「赤」の視物質の応答があるので、それが無いように錐体にフィルタがある鳥類と違って二色混合ではなくて三色混合(鳥が見たら彩度の低い濁った色)と等価になってしまっている…。
Posted by cru at 2006年10月28日 00:02
思い立ってぐぐって見たら面白いページを見つけました。
http://dog.intcul.tohoku.ac.jp/hobby/furu-color/withfig1.html
「4次元の色彩: 4原色生物の色覚を考えてみよう」

以前コメントさせてもらった「濁度」はどうやら存在せず、「色相」が円環ではなく球面になるらしいとの事。

4つ目の視物質を持つ女性の件ですが、脳には自己組織化能力があるので、応答特性が異なる錐体細胞をもっていれば、色彩感覚は三原色より豊かになる(=4次元の色覚を持つ)ような気がします。

――ふと気付くと、エントリのテーマと微妙にずれていますね。すみません。いまさらですが(汗)
Posted by cru at 2006年10月28日 00:08
cruさん
青+赤=紫については、私の大学の視覚研究の教官からは解説が得られず、保留のままにしてありました。
どうでしょうね。二つ目のピークで赤@+青、と紫(赤A+青)が説明できそうな気もしますが、Aピークによる刺激も小さいでしょうから、実際にそうなるのかはよく分かりません。それに、他の色の混合でも同様の変化があると思います。
鳥の視覚について日経サイエンスの10月号に載っているんですか。今度読んでみます。


遺伝子の突然変異による4つ目の視物質や、微妙に配列の違う正常な二種類の視物質を持つ女性の視覚については、どの程度神経系が対応できるかによりますね。その研究が本来2色性のマウスや新世界ザルでなされているようですが、どうなるんでしょうね。


テーマのずれですか?全然かまいませんよ。ただ、私があまり詳しくなくて上手くお答えできず、すみません。
Posted by new_world at 2006年10月28日 18:12
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