2006年07月21日

時間を買う

テレビでコメンテータの人がM&Aによって他社の持つ知識や技術を獲得することを“時間を買う”と表現していました。


そういった業界では常套句なのかもしれませんが、私にはかなり新鮮に感じましたね。面白い表現だと思います。

中国の新興企業が海外の進んだ技術や高い知名度を取り込むために欧米や日本の企業を狙っているという話は聞いていましたが、そういう行為は時間を買う行為だと言えるんですね。


「時間を買う」という表現は、使おうと思えばあちこちで使える表現ではありますが、実際は、時間を直接取引しているわけじゃないのであまり使いませんよね。


posted by new_world at 05:25| Comment(6) | TrackBack(0) | 言葉や文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
技術を身につけるのには時間がかかるから
「時間を買う」と言う表現になるんですかね?

勉強になりました〜(*´∇`*)
Posted by マチルダ。 at 2006年07月21日 11:15
初耳です。

でも「時間を買う」というのは、経営者が労働力を買う時に、「他人の時間を買う」と思います。時給というのは、拘束時間で測ります。出来高制の場合も有りますけど。

諺に「先を制する者は、人を制する」と言います。そう言えば、経済学の用語に「時間選好」というのが有ります。
Posted by おおくぼ at 2006年07月21日 23:57
マチルダ。さん
そうですね。製造技術や世間への知名度はそう簡単には作れませんから。長年の努力の蓄積が必要です。それをお金で買うんです。

この前、中国のレボノがIBMのPC部門を買収しましたよね。その買収の際、IBMのノート型PCの商標ThinkPadを5年間使用するという取り決めをしています。これは、明らかにブランド名の利用がIBMのPC部門買収の目的にあったということです。

世界的には影の薄い中国メーカーが世界進出するには、やはり、欧米や日本の企業の名前を使うのが手っ取り早いんですよね。
Posted by new_world at 2006年07月25日 05:52
おおくぼさん
確かに「他人の時間を買う」って言うのは聞いたことがある気がします。時給計算はまさに時間単位ですね。

アルバイトみたいな特殊な技能を必要とせず誰がしてもそこまで能力差の出ない仕事の場合は時給計算が楽ですからね。

企業の正社員の方だと成果主義が広がっているようですけど。



時間選好・・・なんか、教養の経済学の講義で出てきた気がします。利子・利息の計算とか・・・だった気がしますがよく覚えてないです。今をどれくらい大切にするか、といった感じの意味でしたっけ?
Posted by new_world at 2006年07月25日 06:14
ひさしぶりに時間選好について調べました。結論は・・・よくわかりません。

行動経済学で、ゲーム理論などを使って計算するみたいですね。人間の心理予測の一種です。これはパラドックスもあるし、計算量も多いので、複雑なモノは無理です。

前提として、人間は合理的である=未来を計算して、一番得な道を選ぶというします。それで利子や割引などで、一番得なのを買う訳ですね。

例えば、消費税などを例に考えるわかるかもしれません。前に紹介したデネットの翻訳者の山形浩生の経済コラムがあるので、参考にして下さい。これはインフレ・ターゲット論の説明でもあるのですが・・・

http://hotwired.goo.ne.jp/altbiz/yamagata/981020/document_02.html

あと人間の合理性については同じく山形浩生のコラムを・・・

http://cruel.org/cyzo/cyzo200504.html

もう少し経済学に踏み込んだ話では、浅田彰の『逃走論』という本が有ります。単行本と文庫版有ります。その中で、共同討議(浅田彰&岩井克人&柄谷行人)の中の「剰余価値 ー 差違のエクスプロージョン)に詳しい説明が有ります。文庫版だと194ページです。

少し引用すると、

浅田 :「商業資本」というのは「外なる遠隔地」の間をつなぐことで「利潤」を得ていた、まあこれはいいと思うんです。それから、「産業資本」はお互いに「未来」という「遠隔地」をつくり合って、それぞれ先取りしようとすることで・・・・

岩井  :ぼくは「産業資本」とは言わないけど、「現代的な資本」だと思っています。

浅田 :まあとにかく「未来」という「遠隔地」と「現在」との「間」をエクスプロイットするということはあると思うんです。特に後者はシュンペーター流の「技術革新の累積過程」によくあてはまるし、マルクスについて言えば「特別剰余価値」の話にぴったりであると。
ところで「特別剰余価値」じゃなくふつうの「剰余価値」について、岩井さんは「内なる遠隔地」との「差違」という言い方をしたわけだけども、何とかほかの言い方を考えられないだろうかという疑問がやっぱりあるわけですね。

柄谷 :マルクスはね、そこの部分で時間的なズレを言ってますね、前と後という。

浅田 :そう、そう。基本的には「生産手段」ないしは「資本」をもっているか、もっていないかということなんですけども、「生産手段」や「資本」というのは「蓄積された過去」であり、「未来」を先取りするためのいわば「インターテンポラル・ブリッジ=異時点間をつなぐ橋」なんですね。それをもっている奴だけが、そのつど「未来」を先取りできる。それをもってない奴はつねに遅れてくる。つねにすでに遅延した存在としての「労働者」っていうわけですよ。

        略


詳しくは、本を手に取って読んで見て下さい。この問題は難しく考えると、異常に難しくなります。でも身近な問題として考えると素直に受け入れることができます。専門家は、とかく難しく考えがちです。
Posted by おおくぼ at 2006年07月27日 00:48
おおくぼさん
言ってる事は何となく分かりますが、どうもぴんときません。

経済って色々考えることがあって中々シンプルになりませんよね。考えれば考えるほど考えるべきことが増えるイメージがあります。
Posted by new_world at 2006年07月28日 21:04
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