2006年12月06日

閏月の決め方

冬ですね。大分寒くなってきて、少し暖かい日が来ると小春日和とか言って有難がらないといけなくなりました。

小春日和の小春というのは旧暦10月のことで、今年の場合は旧暦のうるう年(閏7月があったそうです)なので少し遅れていて12月の半ばまで。


そういえば、旧暦だと閏月のない年は太陽暦よりも11日も短いそうです。旧暦は月の満ち欠けの周期を基準にしていますが、その周期は約29.5日なので、それを基準にすると、12“ヶ月”で354日しかありません。

それで、太陽暦からはどんどんずれてしまいます。季節は太陽の動きと密接なかかわりがあるので、旧暦だと凄い勢いで季節からずれることになります。太陽暦だと月名と季節の感覚はある程度一致しますが、旧暦だと大分ずれることになるんです。たとえば、12月と11月では大分印象が違いますよね。そのレベルでの違いが旧暦では起きてしまうんです。

適度な周期の月の満ち欠けを基準(朔=新月の日=1日)にして暦を作ったのは良かったのですが、そのせいで暦が季節とずれちゃうんですよね。

ただ、農耕などでは季節の方も重要で、あまりずれると不都合です。そこで、閏月という大胆な補正を入れるわけですが、それを決めているのは太陽です。

まぁ季節の周期は太陽が決めているわけですから、補正する基準としては太陽が一番です。

まず、太陽が一番低くなる冬至を基準にして、冬至−冬至間を24個に分けます。それが二十四節気で、大寒とか立春とか、ああいったやつです。それらは中と節という二種類に分類されていて、中と節は交互に並んでいます。最初の冬至を中、次の小寒を節、その次の大寒を中、その次の立春を節・・・

とこんな感じで“二十四節気”が決まるのですが、そのうち“中”に当たる節気は地球の1周期(約365.26日)を12等分した約30.4日ごとに来ることになります。そこで、旧暦では冬至のある月を11月とし、二十四節気の“中”ごとに月名を付けていきました。

ただ、月の周期は約29.5日ですので節気の“中”の間隔よりも月の長さの方が短く、ある程度すると、“中”と“中”の間にすっぽり月が入り、“中”にあたる節気がない月が現れるんです。


閏月














たとえば、ある月の30日が“中”だとすると、次の“中”は翌々月の1日になってしまいますよね。そうすると、その間の月には“中”がなくなります。

“中”基準に月名が決まるとすれば、その間の月には月名がなくなってしまいます。

それを閏月としたんです。


ちなみに、月の周期と中の周期には約0.9日の差があるわけですから、単純計算で、月の周期において33〜34周期ごとに“中”のない月があることになります。


なんか、頑張ってますよね。


さらに、二十四節気の決め方は最初は単純に冬至−冬至間を24等分していたそうですが、この方法だと、地球の公転軌道が楕円で公転速度が変化するため、冬至を基準に固定すると、春分や夏至といった“太陽を基準にした節気”が実際の太陽の動きと一致しなくなるんです。

夏至の日よりも太陽が高い日が出来てしまうんです。

そこで、太陽の位置を基準にして新しく二十四節気を設定しているのが今の二十四節気なのですが、そうすると、節気の“中”の間隔が月の周期よりも短いところがあって、“中”が2回ある月が出来てしまうそうです・・・2回あるということは、月名の基準が合わなくなるということ、つまり、月名がずれるということです。次の月からの命名がおかしくなるんです。

あまり詳しく調べていないのでこの問題への対処法とかは私は分かりませんが、とりあえず、どちらにしても困った状況になるようです。



※過去に書いた似たような題材の記事
1月1日が今の位置にある由来
夏が冬より暑い理由
時間の定義


posted by new_world at 20:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 地球の科学・暦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわ。
算数と言うか幾何学と言うか、その手の世界で合理的に解決できそうで出来ない分野と言うのは結構あるものですね。
円周率では無いですけど、割り切れないと言うか・・・そういうやつです。
こと、音楽の世界でもそういうのがあります。ご存知でしたか?
ドレミファ・・と進んでオクターブ上のドまで、半音階を全音階とした場合に、都合6つの階層に分かれます。周波数においてオクターブ上はご存知の通り、波長が半分になりますが、そのプロセスを単純に6分の1にした場合、厳密にレに至らないようです。ってか、6分の1にするというのが音の表現としては非常に難しいようですよ。
何だか、この記事を読んでいて、そんなことを思い出しました。では。
Posted by のんき at 2006年12月09日 22:03
のんき さん
厳密なものでなくてもある程度使えれば問題ない、って感じのことは結構ありますからね。

音階の物理学的な検証については知りませんが、難しそうですね。ヒトの音受容器や聴覚神経が音波の周波数をどのように処理しているのか、それと、音楽教育などでどのように変化するのか、色々と面白そうな分野ですね。
Posted by new_world at 2006年12月09日 23:35
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